「巨人５－４広島」（１９日、東京ドーム）

　主砲の２発が流れを一変させた。巨人・岡本和真内野手（２９）が二回、体勢を崩しながら左翼席に運ぶ１２号ソロで１点差。四回には２打席連続となる１３号同点ソロ。「何とかついていく中で、（２本とも）追い込まれていましたし、打てて良かった」と振り返った。

　８月２８日のＤｅＮＡ戦（東京Ｄ）以来、９０打席ぶりという久しぶりのアーチ。「ホームランは打ちたいですけど、ヒットは出てたんで、自分の中で悪くないなと思ってやってたんで。続けていきたいなと思います」と今後につなげる思いだ。

　試合前には珍事に立ち会った。始球式のためマウンドに上がった原辰徳氏が投球前に三塁に就く岡本にボールを投げた。岡本は困ったような表情を見せて捕球して返球。原氏は「１球ウオームアップしたいなと。ぱっと見たら和真がいて」と明かす。岡本は「ナイスボールでした」と笑った。

　阿部監督は岡本の２発を「完ぺきじゃなくても本塁打打てるんだっていうのを見せてくれましたよね」と絶賛する。これで２位ＤｅＮＡと１差接近で、ＣＳ進出にも王手「いいきっかけになってくれればいいね」。シーズン終盤、ＣＳを見据えて、主砲の快音を喜んだ。