県岐阜商・横山 涙なし「やり切った」 左手ハンディ感じさせない打撃 大学のち「行けるならプロまで」
「全国高校野球選手権・準決勝、日大三4-2県岐阜商」(21日、甲子園球場)
涙はなかった。完全燃焼だった。生まれ持った左手指欠損のハンディにも負けず、県岐阜商の横山温大外野手(3年)は集大成の最後の夏に全てを出し切った。延長十回タイブレークの末に敗れ、69年ぶりの決勝進出は逃したが「やり切った。悔いはない。しっかり胸を張って岐阜に帰りたい」と上を向いた。
初戦からの連続試合安打は4で止まった。それでも勝負強く仕事は果たした。0-1の二回無死一、三塁では「何としても追い付くという気持ちで食らい付いた」と2球目を右腕一本で引っ張り抜き、同点犠飛で試合を振り出しに戻した。
甲子園での計5安打や、準々決勝の横浜戦でダイビングキャッチを見せるなど聖地で躍動。自身のプレーを通じて伝えたかったことは示せた。「自分みたいな子でも、この場に立てる」。同じようにハンディを抱える未来の球児たちへ、道しるべを残した。
今後は大学に進学し、プレーを続ける予定だ。「どこまで行けるか分からないけど、行けるならプロまで」。いつか最高峰の舞台にたどり着くまで、横山の野球人生は続く。





