【解説】巨人・田中将大に見えた変化-評論家の視点「相手の反応が違う」「さすがの投球術」待望2勝目で200勝に王手

 「ヤクルト1-7巨人」(21日、神宮球場)

 巨人・田中将大投手が5回3安打1失点の好投で今季2勝目を挙げ、日米通算200勝に王手をかける同199勝目を手にした。

 4月3日・中日戦(バンテリンドーム)以来約4カ月ぶりとなる勝利。好投の要因はどこにあったのか。巨人OBのデイリースポーツ評論家・関本四十四氏は、無四球で初球の見逃しストライクが10あったことに「ものすごく丁寧に投げていて、投げミス、逆球がほぼなかった。4月、5月は球威の物足りなさだけでなくコントロールにも苦しんでいたけど、今日はどの球種でもポンポンとストライクが取れていた」と振り返った。

 8月7日に1軍復帰してから、これが3度目の登板。全て5回をクリアし、苦しんでいた4月や5月とは結果に変化が見えている。

 この日も直球の最速は147キロとかつてのような剛速球ではないが、関本氏は「押し込んだりファウルも取れたりというのは春先にはなかったこと。同じ球速でもスピンが効いているんだろう。以前とは相手の反応が違う」と分析。「加えて変化球が多彩。村上にも緩いカーブでストライクを取っていたように緩急もつけられていた。全く的を絞らせず、序盤に援護も受けたことで余裕も見えたよな。内山、山田を真っすぐで見逃し三振という打席もあったけど、相手はスプリットが頭にあるから裏もかける。どの球種も構えたところに来るから、岸田も大胆にリードができていた」とした。

 楽天を自由契約となり、今季から巨人入り。キャンプでは久保コーチと二人三脚でフォーム修正に取り組んだことも注目を浴びた。

 この日の投球が、復活への第一歩となるか。関本氏は「さまざまな過程が生きているだろうし、今日はむしろ意識的に肘を下げてスライダーを投げるような場面もあった。さすがの投球術だよな。五回での交代で本人は満足いくものではないとは思うけど、今後も期待できる投球だった」と語った。

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