山梨学院 昨夏覇者の京都国際に圧勝 4番・横山ソロで西村攻略の口火 1試合平均10・33得点の猛打際立つ
「全国高校野球選手権・準々決勝、山梨学院11-4京都国際」(19日、甲子園球場)
山梨学院は昨夏優勝・京都国際に11得点で大勝。21日の準決勝は日大三-県岐阜商、沖縄尚学-山梨学院で行われる。
どよめきを耳にしながら、右手を突き上げた。左翼ポール際に突き刺した横山悠捕手(3年)の一撃が反撃の合図となる。昨季王者、京都国際のエース・西村から同点ソロを放ち、「チームとしても波に乗っていけた」と攻略の口火を切った。
二回先頭。変化球が3球続くと、捕手らしい読みが働いた。「4球続けては来ないだろうと。(内角に)入ってくる直球を待った」。狙い通りの球を仕留め、昨夏の“胴上げ投手”から公式戦初本塁打。「去年の優勝校に勝ち切れたのは大きい」と汗を拭った。主砲が突破口を開き、一挙5得点で逆転に成功。13安打11得点と圧倒した。
今大会は3試合31得点で1試合平均10・33得点の猛打が際立つ。夏の大会最多得点(記録が残る1970年以降)は、浅村(現楽天)が主軸だった2008年の大阪桐蔭が記録した、6試合62得点で1試合平均10・33得点。山梨学院はこれに並ぶ破壊力で快進撃を続けている。
試合前日の18日、選手は相手左腕の映像をみっちり3時間かけてチェックした。「選手があれだけ分析しているのは、おそらく代表校の中でも珍しいんじゃないかな」と話すのは吉田健人部長(28)。強打の裏にはナインの研究熱心さがある。
23年にセンバツを制すも、今夏まで10度の夏の甲子園では2勝した経験がなかった。昨年の冬場は各自が10キロの丸太を持って50メートル走を40本も走り、心身を鍛えた。初の栄冠まであと2勝。自慢の攻撃で一気に駆け上がる。





