横浜・織田 流れ変えた松坂超え自己最速タイ152キロ「真っすぐの走りが良かった」夏2年生史上3位 5回2/3を無失点
「全国高校野球選手権・2回戦、横浜5-1綾羽」(14日、甲子園球場)
横浜(神奈川)は綾羽(滋賀)を5-1で撃破して今春センバツVから甲子園8連勝とした。
今大会最多3万5000人のどよめきが反撃の合図だった。横浜は0-1の四回から織田翔希投手(2年)がマウンドへ。その初球に、自己最速タイ152キロを投じた。
「悪い流れになっていた。(村田)監督さんに『だから織田が投げろ』と言われて、『流れを変えるために投げろ』という意味だと思いました」
球速は「意識していない」ものの、1球で聖地の雰囲気を変えた。同校が春夏連覇を果たした98年に松坂大輔が記録した151キロを超え、夏の2年生投手では史上3位の数字。打者の綾羽・川端一透内野手(3年)は「対策していましたが、見えなかった」と驚愕(きょうがく)し、右腕自身も「本当に指のかかりが良かった」と納得顔だ。
聖地初完封を飾った8日の1回戦後には、「思っている軌道で投げられていない」と感じていたキャッチボールをイメージ通りに投げられるよう修正。「真っすぐの走りが良かった」と力強い球を主体に5回2/3を無失点に封じた。五回の打席では中前へ同点適時打。投打で勝利をけん引した。
夏の17歳は、マウンド上で表情豊かだ。神奈川大会前に対面した松坂氏から「視野を広く持って」と言葉をもらい、実践。三塁の為永皓内野手(3年)が「内野の方を見て声をかけてくれたり、笑顔で投げているので、自分たちもしっかり守ろうと思える」と話すなど先輩たちも変化を感じ取る。指揮官も「強くなりました」と称賛。怪物右腕は頼もしさを増し続ける。
◆織田 翔希(おだ・しょうき)2008年6月3日生まれ、17歳。福岡県北九州市出身。185センチ、76キロ。右投げ右打ち。足立小1年から足立クラブで野球を始め、足立中では軟式野球部に所属。横浜では1年春からベンチ入り。憧れの投手は松坂大輔。




