「全国高校野球選手権・１回戦、沖縄尚学１－０金足農」（６日、甲子園球場）

　金足農（秋田）が競り負け、２年連続の初戦敗退となった。

　１８年夏の甲子園で準優勝に導いたオリックス・吉田輝星投手の弟で、絶対的なエース・吉田大輝はベンチスタート。背番号１０の左腕、斎藤が先発した。

　初回は三者凡退に抑えると、スイスイと４回まで無安打無失点の快投。０－０の五回からは佐藤、さらに２死一塁からは吉田を投入した。

　必死の継投策でロースコアの接戦に持ち込んだが、七回に阿波根の左前適時打で先制点を献上。重い１点を失った。

　打線は相手先発の末吉に食らいついたが、八回の２死三塁も生かせず。１点に泣いた。

　試合後、吉田はアルプス席に挨拶を終えると、そのまま膝をついて号泣。「球場から出るまで我慢しようと思ったんですけど、本当に申し訳なくて…」。仲間に支えられながらベンチへと戻った。

　１８年、金農旋風を巻き起こした兄・輝星以来の勝利、目標にしていた“兄超え”の優勝はならず。それでも、エースとして２年連続甲子園に導き、注目を集めた。

　「兄と比べられて苦しかった時期もあったんですけど、このままで終わりたくないと思って、やる気に変えてと心がけてきました」と吐露。今後について「３年間振り返っても負けた試合は自分のせい。上のレベルで野球は続けようと思っているのでそこで絶対恩返ししたい」と先を見据えた。