瀬戸内 広商1-0撃破サヨナラ4強 オリックス山岡擁した13年以来12年ぶり エース大町魂の完封

 「高校野球広島大会・準々決勝、瀬戸内1-0広島商」(20日、電光石火きんさいスタジアム三次)

 準々決勝4試合が行われ、瀬戸内が今春の選抜大会8強の広島商をサヨナラで撃破。山岡(現オリックス)を擁して優勝した13年以来、12年ぶりのベスト4入りを果たした。先発のエース・大町悠人投手(3年)が4安打で完封勝利。カープOBの永田利則監督(63)も賛辞の言葉を送った。

 劇的な幕切れに三塁側スタンドは歓喜の渦に包まれた。校歌を歌い終えた選手たちが跳びはねながら、あいさつへ向かう。土壇場でのサヨナラ勝ちに涙と笑顔が交錯した。瀬戸内が12年ぶりにベスト4進出。ひときわ大きな歓声を浴びた大町は「腕が壊れてもいいと思って投げました」と気迫の投球を振り返った。

 手に汗握る投手戦。広島商の大宗とスコアボードにゼロを刻み続けた。5四死球を与えるなど自ら招いたピンチもあったが、「全部自分のせいだったので、抑えるしかない」と力投。0-0で迎えた九回1死一、三塁から芝花歩内野手(2年)が中前へサヨナラ打を放ち、勝負あり。昨秋の神宮大会では準優勝するなど、全国の舞台でも結果を残してきた相手に、堂々の4安打完封。「最初から全部投げきると決めていました」とエースの覚悟が勝利を引き寄せた。

 身長182センチは元プロバレー選手の父・誠さん譲り。カープファンの母・智栄さんに連れられ、幼少期からマツダスタジアムへ通い、自然と野球の道へ進んだ。「家から近かったので」と実家から徒歩3分の瀬戸内に入学後は、めきめきと成長。昼食には白米2合をたいらげるなど、「とにかくずっと食べています」と笑う大食漢エースだ。

 チームを率いるカープOBの永田監督も「よくやってくれた。大町に尽きます」とにっこり。24日の準決勝は崇徳と対戦する。「甲子園しか見ていません」と大町。瀬戸内の快進撃はまだ終わらない。

 ◇大町悠人(おおまち・ゆうと)2007年9月16日生まれ、17歳。182センチ、89キロ、右投げ右打ち、投手。小学2年からソフトボールを始め、二葉中では軟式野球部に所属。中学2年からは広島中央ボーイズに移籍。最速は148キロ。持ち球はストレート、スライダー、カットボール、カーブ、フォーク、チェンジアップ。

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