巨人・戸郷 待望1勝「プロ野球人生でこんなに悩んだ期間も初めて」7度目先発6回2失点 チーム初5連勝&2位浮上
「巨人5-2ヤクルト」(25日、東京ドーム)
解き放たれたような穏やかな表情だった。今季7度目の先発となった巨人・戸郷が6回2失点で初勝利。「ほっとしましたし、こんなに長かった1勝も初めて。プロ野球人生でこんなに悩んだ期間も初めて。言葉に代えられないぐらいうれしい」。1勝の重みを口にした。
毎回走者を許しながら粘りの投球で、チームを今季初の5連勝で2位浮上に導いた。三回に西川、サンタナ、オスナの3連打で2点を与えたが、五回は無死二塁からその3人を打ち取った。サンタナ、オスナには直球勝負。「勝負どころだったので、腹をくくってストレートで締めた」と胸を張った。
「験はたくさん担ぎました」と勝てなかった日々を振り返る。SNSで連絡を取り合うオリオールズの菅野から直接電話ももらった。「何も変えるな」「結果が出なくても今までやってきたことをやりなさい」。金言を身に染みこませた。
20日の甲子園。降板後のベンチで阿部監督から中4日での先発を命じられた。「勝ちを付けてあげたいということもありましたし、チーム事情で(中4日で)いってくれと話をされた」と明かす。この日の試合前の全体ミーティング。阿部監督は「戸郷に勝ちを」と大号令。一丸となってエースをもり立てた。
ユニホームの左後ろのポケットにはウイニングボール。「この一球は大事にしたいと思います。苦しんだ分だけこの一球がすごく欲しかった。これを見ながら今夜は寝られそう」。エースが2カ月遅れの開幕を迎えた。





