DeNA・バウアー 来日初完封「僅差のしびれるゲームだった」122球熱投 初回に泉口の二盗刺した女房役・松尾に感謝
「DeNA1-0巨人」(3日、横浜スタジアム)
澄み切ったハマの空の下、DeNA・バウアーの一点の曇りもない笑顔が弾んだ。6安打無失点、122球の熱投で来日初完封。4月16日の対戦で5回5失点KOを喫した巨人相手に、1-0という究極の形で今季2勝目をもぎ取った。快投を演出した女房役・松尾に駆け寄り、熱いハグを交わした。
「僅差のしびれるゲームだった」。14歳年下の相棒の献身に支えられた。初回、松尾が二盗を敢行した泉口の足をストライク送球で阻止。「非常にクレイジーなプレー。あそこがセーフだったら、無死二塁となって岡本選手が得点圏で出てくるっていう場面だったので、刺してくれて本当に助かった」。この日は計3度の盗塁刺とアシストを受けた。
今季2度目のバッテリーの呼吸はぴったりだ。直球にナックルカーブ、カットボールを効果的に交え、G打線を翻弄(ほんろう)。戦いを前に、松尾から手書きの“独自資料”を渡された。A4サイズ用紙に巨人の打者の特徴や狙い球がしたためられており、2人はそれを基に作戦会議を開いた。三浦監督は「ゾーンを広く使って、緩急、両サイド、高低も奥行きも使っていた」と共同作業の妙をたたえた。
これでチームは2連勝。借金は1まで減り、勝率5割も目前に迫った。いよいよ本領発揮したバウアーが、上昇気流の気配を漂わせた。