巨人・田中将 586日ぶり今季初星!移籍初登板で決めた「とにかく大きな1勝」 日米通算200勝へあと2

 移籍後初勝利を挙げ、声援に応える田中将(撮影・西岡正)
 5回、ピンチをしのぎ、拳を握って吠える田中将(撮影・西岡正)
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 「中日3-5巨人」(3日、バンテリンドーム)

 586日ぶりに味わう勝利の味。「何か一言では言い表すことはできない。とにかく大きな1勝だった」。巨人・田中将大投手は感慨をかみしめ、今季初勝利の思いを語った。

 巨人でのデビュー戦となったマウンドは立ち上がりから試練を迎える。初回に先頭の岡林、上林と連続安打を許して無死一、二塁。だが、細川を中飛、石川昂は遊ゴロ併殺打に仕留めて無失点で抑えた。そして直後、頼れる幼なじみが援護点をたたき出す。

 二回1死一、三塁で、打席には田中将と小学生時代のチームメートだった坂本。3試合ぶりのスタメンで大野から中堅への犠飛で先制点を挙げ、手をたたきながらチームメートが出迎えるベンチへと向かった。

 「高卒で一緒に(プロに)入った勇人やマエケン(現タイガース・前田健太)は個人的な思いがある」。特別な存在の一人である坂本の援護に「ああいうところで打点を付けられるのは素晴らしい。あの得点は大きかった」と感謝した。

 今季無安打だった坂本が四回に左前打を放ったことにも「『俺もまだ開幕できていない』とゲーム前に言っていた。2人で存在感を少し出せたかな」と話し、2人そろっての“開幕”を喜んだ。

 もう1人、大切な人へ感謝を伝えて開幕に臨んだ。自身の練習休日の3月29日。まい夫人の誕生日を祝った。「欲しいもの聞いて。一緒に買い物行った時とかにね」とプレゼントを贈り、支えてくれる愛妻との大切な時間に力を得ていた。

 最大の危機となった3点リードの五回1死満塁で、外角低めへ制球されたスライダーで細川を三ゴロ併殺打に仕留める。「頼むから2つ取ってくれと祈っていた」という田中将がマウンドで豪快な雄たけびを上げた。

 苦難の時を経ての勝利に家族、仲間-周囲への感謝の思いが浮かぶ。だが、5回5安打1失点では納得はできない。「結果を残して、いろいろな人たちに返していけたら」。日米通算198勝は新たな物語へのスタートに過ぎない。

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