巨人・甲斐 恩返し打 博多凱旋「ホークスファンが温かく迎えてくれてうれしい」悔し周東に二盗許す
「オープン戦、ソフトバンク3-4巨人」(12日、みずほペイペイドーム)
長年、慣れ親しんだかつての本拠地に凱旋した。ソフトバンクからFA移籍した甲斐が「9番・捕手」で先発。古巣との“初対決”に「すごく、いろいろ考えることがありました」と感慨深げに語った。
岡本、坂本、丸、吉川ら主力が名を連ねるオーダーに甲斐も入った。試合前、スタメンとして名前がコールされるとスタンドは「お~」とどよめき、拍手が起こった。
「ホークスファンが、すごく温かく迎えてくれて本当にうれしく思います」
しかし、初回にいきなり試練が待っていた。無死一塁。スタートを切った一走・周東の二盗を阻止しようとしたが、ワンバウンドしたボールを握り損ねて送球できず。かつての同僚だからこそ、「(盗塁と)認めない」とジョーク交じりに笑みを浮かべた。七回無死はオスナから右翼線に運び、ソフトバンクから初安打をマークして“恩返し”も果たした。
移籍1年目。周到な事前の準備を進めている。この日の試合終盤にはベンチで阿部監督の真横に座って話し込んだ。「阿部監督の考えを聞いて、監督の野球を僕はやりたいと思っている」と意向を確認したという。「しっかり開幕に向けて準備するだけ」。古巣との対戦で受けた刺激を力に変え、球界を代表する捕手がチームをけん引する。