東洋大姫路・阪下 センバツへ順調2回完全 阪神・筒井スカウトが今秋ドラフト「十分対象」 練習試合解禁
「練習試合、東洋大姫路7-0大冠」(1日、東洋大姫路野球グラウンド)
高校野球の練習試合が1日、解禁された。昨秋の近畿大会王者で、今春センバツに出場する東洋大姫路は大冠に7-0で快勝した。今秋ドラフト候補の最速147キロ右腕・阪下漣投手(2年)は、先発して2回完全投球。阪神スカウトらが視察する前で順調な仕上がりを示した。
豪快なワインドアップから力強く右腕を振り下ろす。一冬を越えた阪下の直球がうなりを上げた。「課題でもあった真っすぐで空振りもたくさん取れた。いい試合だったと思います」。昨年11月にイチロー氏から指導を受けた大冠打線をまったく寄せ付けなかった。
練習試合解禁日とあって実戦に体が慣れていない段階で、この日は最速144キロを計測した。指にかかった直球をコースへテンポよく投じて、ドラフト候補たるゆえんを見せつけた。
2回完全投球で3三振を奪った。「基本的に変化球でカウントを取れるピッチャー」という阪下。精度に磨きをかけたカットボール、フォークでも相手打者を封じた。
ネット裏では阪神、日本ハムのスカウトが視察。阪神の筒井スカウトは「リリースの安定感がよくなっている。(ドラフト候補として)十分対象になってくる選手」と完成度の高さを評価した。
昨秋は兵庫大会、近畿大会を制したが、神宮大会は優勝した横浜に準決勝で敗戦。「上に行くほど真っすぐに強いバッターが増えてくる」とレベルの高さを痛感した。
冬は球威を上げる練習に励み、フォームはノーワインドアップからワインドアップに変更。西武・高橋を参考に体の軸の使い方から見直し、「真っすぐの強さだけ求めて毎日やっていた。成果が出て良かった」とうなずいた。冬の収穫を体になじませ、聖地で躍動する。
◇阪下 漣(さかした・れん)2007年7月5日生まれ、17歳。182センチ、87キロ。兵庫県西宮市出身。右投げ右打ち。投手。小学2年から浜脇タイガースで野球を始め、浜脇中では西宮ボーイズに所属。東洋大姫路では1年春からベンチ入りし、1年秋から背番号「1」。遠投100メートル。