広陵3年連続センバツ 最速148キロ右腕・高尾&4番で主将・只石の黄金バッテリー ジンクス断ち切り21年ぶり頂点導く

 センバツ出場が決まりポーズを取る高尾(左)と只石主将
 センバツ出場が決まり喜びを表現する広陵ナイン(撮影・市尻達拡)
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 第96回選抜高校野球大会(3月18日開幕、甲子園)の選考委員会が26日、大阪市内で開かれ、広陵の3年連続27度目の出場が決まった。同校は昨秋の中国大会を制していた。チームの中心は最速148キロのエース・高尾響投手(2年)と4番と主将を務める只石貫太捕手(2年)のバッテリー。経験豊富な2人がチームを21年ぶり4度目のセンバツ制覇へ導く。

 広陵が誇る“黄金バッテリー”の2人はセンバツ出場決定が伝えられると、より一層、表情を引き締めた。高尾は「日本一へのスタートラインに立てた。ここからという気持ちでやっていきたいと思います」と語気を強めた。

 安定感を武器に1年春から名門の背番号1を背負う高尾と、勝負強い打撃で4番を務める只石主将。チーム内での存在感は抜群だ。中井哲之監督(61)も「あの2人が軸になってくる。普通にやってくれたら、いい試合ができると思います」と絶大な信頼を置く。

 今冬はそれぞれ課題と向き合っている。高尾は変化球の制球力向上に着手。「変化球でストライクを取れることが少なかった。自分の有利なカウントにもっていけるように」と意図を説明。ブルペンでは納得がいくまで200球ほど投げ込む日もあり、指揮官が「やめとけ」と声をかけるほど熱心に取り組んでいる。

 打線は今大会から導入される低反発仕様の新基準バットへの適応に励んでいる。昨秋の神宮大会後から同バットを使用し、打感などを確認。今冬はスイングスピードを上げるためにロングバットと呼ばれる長さ約90センチ、重さ約1キロのバットを使用する連続ティーを毎日敢行する。すでに効果を感じており、主将は「最近では強い打球が飛ぶようになってきた。手応えはあります」と適応に自信をのぞかせた。

 珍しいジンクスも今大会で終わらせる。昨春のセンバツ、昨夏の選手権大会、そして昨秋の神宮大会と広陵を下した山梨学院、慶応、星稜がそれぞれの大会で頂点に立った。只石は「それは結果だと思う」とした上で「どの試合もあと1本ヒットが出ていたら勝てた試合だった。1本の大事さを身に染みて感じた」と確かな収穫を得ていることを明かした。

 指揮官も「決して力がないわけではない。伸びしろのあるチームなのでそこを信じて戦いたい」と王者との戦いを糧にした、さらなる成長に期待を寄せた。

 全国の舞台での経験は十分なほどしてきた2人。あとは頂点に立つだけだ。「日本一を目標に掲げている。粘り強く、泥くさいプレーで勝ちにこだわる」と只石。広陵が自慢のバッテリーを武器に21年ぶり4度目の栄冠を狙う。

 ◆広陵過去の優勝 3度の優勝はいずれもセンバツで「春の広陵」と言われる。1926年は松本商(長野)、91年は松商学園(長野)を決勝で下して優勝。西村(元巨人)-白浜(元広島)のバッテリーで上本(元阪神)が二塁を守った03年は決勝で涌井(中日)、成瀬(元ロッテなど)を擁する横浜(神奈川)に15-3の圧勝を決め、優勝した。夏は4度の準優勝が最高で、春夏合わせて準優勝は7度。

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