プロ野球選手会が異例の直接交渉 巨人・菅野、ヤクルト・小川がNPB訪問 先発投手の特例要求
日本プロ野球選手会と日本野球機構(NPB)の事務折衝が11日、都内で行われた。
この日は選手会から巨人の菅野智之投手(33)、ヤクルトの小川泰弘投手(33)も交渉に同席し、近年では異例の“直談判”。選手の肖像権やフリーエージェント(FA)権の取得年数短縮などについて話し合われ、先発投手の救済に選手会から具体的な案も提出された。
現在のFA制度について、以前から選手会・森事務局長は権利取得に必要な登録日数が、野手と先発投手で「不公平がある」と指摘してきた。先発投手は登板後に一度、抹消されるケースがあり、日数を稼ぎにくいのが現状。前回の交渉では選手会から具体案として、投手が先発登板後に抹消され、30日以内に再び登録、先発した場合は7日間の登録日数を加算する案を提示していた。
今回の交渉では選手側の意見も踏まえ、投手が先発登板後に抹消され、2週間以内に再び登録、先発した場合は7日間の登録日数を加算する案を提示したという。交渉を終えた菅野は「先発投手の価値というのを、もう少し高めてもらえるように。軽視されている訳ではないが、投げて抹消されるとなかなかFA日数を稼げない選手も少なくない現状がある。日数を優遇してもらえるように、歩み寄ってもらえるような話し合いができたかなと思います」と手応えを明かした。
また、小川は「実際にチームでは奥川投手が経験しています」とし、「そこをヒアリングして。選手の思い、これからの若い選手の将来ために、少しでも先発投手の価値というか、権利を取れるように伝えさせてもらいました」と、チーム内での実体験を踏まえて交渉に臨んだ。