広陵・真鍋 今夏初弾!高校通算61本目で甲子園まであと1勝「勢いに乗っていきたい」

 「高校野球広島大会・準決勝、広陵10-0呉港」(26日、ぶんちゃんしまなみ球場)

 広島大会では広陵・真鍋慧内野手が先制弾で決勝進出に貢献した。

 真鍋が白い歯をのぞかせた。初回2死。今大会17打席目で初本塁打を放ち二塁を回った直後だ。復調のきっかけとする高校通算61本目のアーチ。「うれしかった」と偽らざる思いを言葉にした。

 「調子は悪くない」。それでもこれまでの4試合は打球に角度が付かず苦しんだ。勝利に貢献した一打があった試合後も表情は険しい。4打数無安打だった23日の準々決勝・如水館戦後は学校に戻ると1時間、バットを振り込んだ。

 負けず嫌いな性格が体を突き動かしていた。広島商の主将として19年夏に甲子園に出場し、法大野球部に所属する兄・駿の背中を追いかけ小学1年でソフトボールを始めた。

 「打撃で遠くに飛ばすとか、兄に負けるんだけど負けたくない気持ちが強かった」と父・隆さん(50)。兄は4歳上。かなわないと分かっていても勝負を挑んだ。悔しさを原動力に変える姿は幼少期から変わらない。

 広島の頂点まであと1勝だ。「このまま勢いに乗っていきたい」。真鍋は力強く前を見据えた。重圧をはねのけた“広陵のボンズ”が甲子園へ突き進む。

 ◆真鍋慧(まなべ・けいた)2005年6月17日生まれ、18歳。広島県広島市出身。内野手。右投げ左打ち。身長189センチ、体重90キロ。小学1年でソフトボールを始め、中学時代は広島安芸リトルシニアに所属。広陵では1年夏からレギュラーを務める。高校通算61本塁打。愛称は広陵の“ボンズ”。

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