セ・リーグ上位大混戦にDeNAも仲間入り 中田良弘氏「台風の大きな目になる」
「DeNA2-1阪神」(16日、横浜スタジアム)
DeNAが阪神を破って貯金を2とし、2位タイに浮上した。首位はヤクルトを引きずり下ろした広島で、セ・リーグは大混戦の様相。デイリースポーツウェブ評論家の中田良弘氏は「投手陣が整備されてきたDeNAは台風の大きな目になる」と断言した。
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先発した平良の投球は本当によかったね。直球にスライダー。特に左打者の内角球。外角へのシンカーも決まり、阪神打線はクリーンアップ以外、手も足も出なかった。
(この日の平良は6回を投げて2安打1失点。無四球で10個の三振を奪った)
四回、大山にレフトへソロ本塁打を浴びたが、ほぼ危なげない投球内容だった。
それにしても今年のDeNAは、今永や大貫がいないこの状況で上位に位置しているのだから立派だ。
近くその左右の両輪がそろって戦列に加わってきそうだし、新外国人でサイ・ヤング賞のバウアーも加わると聞く。先発組はほかに東や浜口がいて、ガゼルマンもそこそこやれそう。
層の厚さに関しては不確かなところはあるが、投手スタッフはこの何年間かで、結構整備されてきていると思う。伊勢や入江、エスコバーらのリリーバーから山崎へつなぐ勝ちパターンが確立されているのも心強い。
この日の阪神戦は九回、牧や関根の好守でピンチを未然に防いでいた。1点を争う僅差の中で気迫に満ちたプレーが印象的だった。攻撃面に限らず守りへの意識も高く、野球レベルが年々、上がってきているように感じる。
捕手が固定されないところや、昨年49個に終わったチーム盗塁数など、課題はあるのだろうが、着実にチーム力がついてきているのは確かでしょう。
セ・リーグは連覇中のヤクルトと投手力が自慢の阪神が中心となって優勝争いを展開していくと思われるが、DeNAもこの争いに加わるだけの力を備えている。少なくとも台風の“大きな目”になるのは間違いないだろうね。