第９５回選抜高校野球は３１日、甲子園球場で準決勝が行われる。大会休養日となった３０日は、準決勝に出場する各校がそれぞれ練習を行い、史上初となる２度目の春連覇を狙う大阪桐蔭は大阪府大東市内の同校グラウンドで調整した。

　今秋ドラフト候補に挙がる主将の前田悠伍投手（３年）はブルペンで捕手を立たせた状態で変化球を中心に約２０球を投げ込んだ。

　代表取材に応じた左腕は「特に肩に張りはなくて、明日先発しても全然いける状態です」と万全さをアピール。連覇へあと二つとなったが「チームを勝たせる投球をしたい。連覇がかかっているが、明日勝たないと連覇はないのでまずは明日の試合に全員で集中して、一回からゲームセットまで戦い抜いて決勝までいって結果的に優勝につながれば」と一戦必勝を誓った。

　決勝進出をかけて対戦する報徳学園には、絶対に負けられない理由がある。二塁手の林純司内野手（３年）とは中学時代にバッテリーを組み、甲子園で戦うことを誓い合った仲。前田は「対戦することになりうれしい」と喜びつつ、「一番打たれたくない相手だし、打たれたら調子に乗ると思うので（笑）、しっかり打ち取って自分が勝つという気持ちでやりたい」と気を引き締める。

　報徳学園とは昨秋の近畿大会決勝でも対戦し、１－０で勝利した。今回も激戦が予想されるが、「秋に比べて力はついていますし、やっぱり２回連続サヨナラで劇的な場面を制していてチャンスに強くいいチームだと思う。１、２番は足を使ってくるので、そこをいかに出塁させないかってことと、中軸は長打もあるので、そこを抑えていきたい」と意気込んだ。