プロ注目の真鍋 広陵の選抜40勝導いた 追撃の適時二塁打含む3安打 オフの成果を体現

 「選抜高校野球・2回戦、広陵5-0二松学舎大付」(20日、甲子園球場)

 2回戦3試合があり、広陵が5-0で二松学舎大付を下し2年連続で初戦を突破した。プロ注目のスラッガー・真鍋慧内野手(3年)は、適時打を放つなど3安打1打点で勝利に貢献した。次戦は25日の第3試合で海星(長崎)と戦う。

 甘くなった高めのつり球を真鍋は逃さなかった。コンパクトに鋭く振り抜くと、打球は左翼の芝生で弾む。1-0の五回2死三塁での左前適時打。主軸としての役割を果たしチームに勢いをもたらす貴重な一打を放った。

 「チャンスで一本、打てたことが良かった」

 相手バッテリーは直球主体に組み立てていた。「真っすぐを張ってもいいぞと指示が出ていた」。真鍋に続き、小林隼翔内野手(3年)、只石貫太捕手(2年)も2者連続で適時二塁打。この回、直球をはじき返し奪った3点は意識を統一した結果だった。

 高校通算51本塁打のスラッガーは三回に左前打。七回には右翼線への二塁打で出塁した。3安打1打点で、3安打中2本が逆方向への当たり。オフに約60センチの短いバットを左手に持ち、ティー打撃で押し込む力を強化してきた。その成果を体現した。

 中井哲之監督(60)は「レフト線のいい当たりは良かった」とにっこり。続けて「こっちの方が点数が入ってきた。今はこれで行く」と、今後も3番で起用する方針だ。

 昨春に続く甲子園。聖地に向かうバスの中では、全員でいつもの曲に耳を傾け気持ちを高めた。スピーカーから流れて来るのはTUBEの「傷だらけのhero」だ。「伝統というか、入学したときからずっとそれなんです。それを聞くとテンションが上がります」

 TUBEに続いて、試合が始まるとアルプス席から声援が届いた。今春から声出し応援が解禁となり「気分が上がりました」。打席に立つ度にもらった応援にも強く背中を押された。

 2年連続で初戦を突破した。その白星はチーム節目の大会通算40勝目。中井監督にとっては春夏通じて通算35勝目になった。

 「過去の先輩方が戦ってきた結果。自分たちが節目の勝利をあげられたことはうれしい。中井先生を日本一の男にしたいとみんなで言っている。次の試合もチャンスで一本打てるようにしたい」

 03年以来、4度目のセンバツ制覇へ、真鍋がチームをけん引する。

 ◆真鍋 慧(まなべ・けいた)2005年6月17日生まれ、17歳。広島県広島市出身。内野手。右投げ左打ち。身長189センチ、体重90キロ。小学1年でソフトボールを始め、中学時代は広島安芸リトルシニアに所属。広陵では1年夏からレギュラーを務める。高校通算51本塁打。愛称は“広陵のボンズ”。

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