佐藤義則氏 バルボン氏悼む「裏表がない明るい人」キューバ出身の名物通訳が死去

 プロ野球阪急で盗塁王に3度輝き、関西弁を駆使した通訳としても活躍したロベルト・バルボンさんが12日、急性肺炎のため兵庫県西宮市内の病院で死去した。89歳。キューバ出身。葬儀・告別式は家族葬で行った。

  ◇  ◇

 バルボンさんとは自分が阪急に入団した時だから、もう40年以上の付き合いになる。他球団でコーチを務めていた時も、球場で顔を合わせれば「ヨシ!元気?」っていつも人懐っこい笑顔で声をかけてくれて、昔話に花を咲かせた。

 一言でいえば、裏表がない明るい人。首脳陣や選手みんなから愛称の「チコ」「チコさん」って呼ばれて慕われていた。キューバ革命で祖国に戻れなくなって寂しさもあったと思うけど、そんなそぶりはまったく見せなかった。実は選手としてもすごく実績のあった人で、マルカーノやブーマーらも尊敬の念を持って接していた。

 メジャー投手だったコルボーンが90年にオリックスのコーチになった時も通訳を務めた。でも、いつもコルボーンの言葉に自分の考えを交えて選手に伝えるものだから、コルボーンが「俺の言ったことをきちんと伝えていない」ってよく怒っていた。それも今では懐かしい思い出。もうあの笑顔が見られないのは本当にさみしい。ご冥福をお祈りします。(デイリースポーツ評論家、元阪急、オリックス投手)

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