入来祐作氏が号泣「まだ心の整理がついてません」兄・智さん通夜に参列 55歳で突然の別れ

 取材に応じ、涙ながらに智氏との思い出などを語る実弟の祐作氏
 入来智氏の通夜に並んだ供花
 入来祐作氏のインスタグラム(@irikiyusaku)から
3枚

 プロ野球の巨人やヤクルトで投手として活躍し、10日に交通事故のため亡くなった入来智氏(享年55)の通夜が12日、宮崎県都城市内で行われた。喪主は父・喜門さんが務め、実弟の祐作氏(50)=現オリックス投手コーチ=も参列した。

 兄との突然の別れに、祐作氏は「夜中に連絡が来たものですから、最初は父のことかと思って覚悟して電話に出たんですけど…。兄貴だと聞いて……ちょっと動揺しました」と沈痛な面持ち。目を真っ赤に腫らして涙を流し「急なことですから、僕もまだ心の整理がついてませんけど」と時折声を詰まらせながら話した。

 また「オールスターでバトンを渡せたのはうれしかった。照れくさかったけど、うれしかったですね」と、“入来リレー”で沸かせた2001年のオールスターも振り返った。

 キャンプイン前日の1月31日には、祐作氏が都城市内の実家に帰省。父、智さんと3人で撮った笑顔の写真をインスタグラムで公開し「今日は母ちゃんの命日 実家帰って墓参り 親父も兄貴も元気やった」などとつづっていた。「親父のこと頼むぞって言って、分かっとるわ!って言われて…」と会話したことも明かした。

 会場には巨人時代にチームメートだった清原和博氏など、球界関係者からの供花がところ狭しと並んだ。

 入来氏は10日午後9時50分、都城市内の市道で、運転していた軽自動車が普通乗用車と出合い頭に衝突。重症頭部外傷で、同11時45分に死亡が確認された。

 同氏は1989年度ドラフト6位で近鉄に入団。強気な投球が持ち味で、先発、中継ぎ、抑えとあらゆる役割に対応してチームに貢献した。その後は広島、近鉄と渡り、巨人では実弟の・祐作氏と同時に在籍して話題を呼んだ。

 2000年オフにヤクルトへテスト入団。01年は自己最多の10勝3敗、防御率2・85と活躍し、リーグ優勝に大きく貢献した。02年にヤクルト退団後は韓国、台湾プロ野球を渡り歩き、2004年に現役を引退した。近年は故郷の都城市で介護士として働いていた。

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