楽天 引退決断の岩見雅紀氏 戦力外で揺れた心情を明かす「何もしてねえじゃんって」

 元楽天内野手の岩見雅紀氏が、21日放送のTBS系「バース・デイ」に登場。昨年10月に戦力外通告を受けてから、現役引退を決断するまでの様子が放送された。

 慶大で通算21本塁打をマークし、17年ドラフト2位で楽天入り。契約金7000万円、年俸1200万円で、将来の4番候補として大きな期待を背負っていた。だが、プロ5年間で1軍35試合の出場。打率・147、1本塁打、4打点と結果を残せず昨年10月、28歳で戦力外通告を受けた。

 通達後は自宅を引き払い、仙台のビジネスホテルのシングルルームで生活。楽天のグラウンドコートを防寒具変わりに生活した。

 岩見氏は「(お金の)特別な不安はなかった。お金がないより、野球ができないほうがつらい。一度入った世界でチャレンジしたい」と現役続行への思いを語り、「誰がどう見ても不完全燃焼ですよね。自分以外が見ても何もしてねえじゃんって」と、楽天での5年間を振り返った。

 現役続行に望みをかけて臨んだトライアウトでは4打数ノーヒット。移籍先のオファーはなかったが、楽天からはスカウト転身の打診を受けた。

 「スカウトに興味はないかって。戦力外を受けた時もそういう話はなかったので、純粋にびっくり」

 岩見氏はビジネスホテルの一室で熟考。「選手としてNPBで勝負したいと思っていたので。今、本気で揺らいでいる。ずっと口に出して現役をやりたいと思っていたから。電話したら2度と現役にもどれない。でも、今もらっている話しは頼んでも今後できない仕事ではある」と語り、「本気の悩みですよね。分かんないっす、自分でも。感情が迷子になってます」と苦笑いを浮かべた。

 熟慮の末、岩見氏はスカウト転身を決断。楽天関係者に電話をかけ、「自分の中で気持ちが固まったというか、区切りが付いたというか、ありがたいお話。ありがとうございます」と、頭を下げた。

 岩見氏は「未練はないです。ユニホームを着てもらう立場になるってことですよね。選手たちの力になれれば。自分がスカウトした選手が(球団の)力になれれば嬉しいなって思います」と、すっきりとした表情で前を見据えた。

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