体罰の東海大菅生・若林監督へ謹慎4カ月の処分決定 センバツ当確、出場選考会は27日

 東海大菅生・若林弘泰監督
 甲子園で指揮する東海大菅生・若林監督(21年8月撮影)
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 日本学生野球協会は20日、オンラインで緊急審査室会議を開き、部員への体罰で謹慎中となっている東海大菅生(東京)の若林弘泰監督(56)の謹慎の処分を決定した。部内体罰と報告義務違反により、処分期間は昨年12月5日~4月4日までの4カ月。また、報告遅れとして、部長も同日から1月4日までの謹慎となった。今春センバツの出場が有力となっていた同校。27日の出場選考会が行われる前に処分が決まることとなった。

 日本学生野球協会によると、昨年8月30日の練習試合で1年生部員Aがカバーリングを怠った際に同監督がAのお尻を1発蹴り、厳しく叱責。その後、同年10月9日にAは野球部の部長に対して「自信がなくなり当該校で野球をこれ以上続けられない」と相談したという。部長はAが大会登録メンバーにも入っていることから、一度、保護者と相談した方がいいと判断し、Aを翌10日に寮から実家に帰宅させた。

 11月1日に同監督と同部長、AとAの保護者4人で面談し、その面談の中でAは冒頭の同監督による体罰について初めて話をし、加えて、転学の意思を表明。翌日に同監督と同部長は、当該校の校長に対し面談内容と体罰について報告した。

 その後も、11月中に3度ほど、Aや保護者、校長を交えて面談を行ったが、Aの転学の意思は変わらず、同下旬に転学の手続きを行ったという。その際にAとAの保護者からは荒立てないでほしいという話もあったので、校長は当該校のみで納める判断をし、東京都高校野球連盟への報告を怠った。

 同件は12月26日にAの保護者が東京都高野連へ電話で情報を提供したことから発覚。東京都高野連は日本高野連に対して今年1月3日に第一報を入れ、その後、当該校から出された報告書を日本高野連に送付した。

 また、部員一人一人に事実確認をした際に、他の部員2名にも平手打ちなど、体罰をしていたことが判明した。

 東海大菅生は春夏通算8度甲子園に出場。今春センバツ出場の重要参考資料となる昨秋の東京大会で優勝し、2年ぶりとなるセンバツ出場を当確としている。

 投手だった若林監督は東海大相模を経て東海大に進学。社会人の日立製作所でプレー後、1992年にドラフト4位で中日に入団した。2009年から東海大菅生の監督に就任し、15年夏、17年春、21年春夏に甲子園に導いていた。

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