大谷「今日まで1位以外目指したことはない。勝つことだけを考えて」WBC選出会見 一問一答全文

 栗山監督(右)の横で「栗山監督の愛は感じたことがない」と笑いながら発言する大谷(撮影・吉澤敬太)
 JAPANのユニホーム姿でポーズを決める大谷(撮影・吉澤敬太)
 大勢の報道陣の前で会見した大谷(撮影・吉澤敬太)
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 3月に開催される第5回WBCの侍ジャパン先行メンバーが6日に発表され、栗山監督とともに登壇したエンゼルスの大谷翔平投手(28)が世界一奪回に向けて全力を尽くす決意を示した。

 一問一答は以下の通り。

 (テレビインタビューであいさつ)

 「素晴らしい選手が集まっている。優勝だけを目指して頑張りたい」

 -5年ぶりの日本。どんなプレーを見せたい?

 「勝つことだけを考えていきたいなと思っているので、前回出られなかったですし、自身としても初めてのWBCなので、楽しみにしながら頑張りたいなと思っています」

 -WBCへの憧れは。

 「印象としては(連覇を果たした2009年の決勝である)韓国戦のイメージがどうしても強い。僕も野球を学生でやっていて一番楽しい時期じゃないかなと思うので、どうしてもそのイメージになってしまいますし、日本のトップの選手が1つのチームに、他の国のトップ選手とやっているのを見るだけでワクワクしていたので、今度は自分がその立場になって、いいプレーを見せられるように頑張りたいなと思います」

 -栗山監督からはどんなオファーを受けた?

 「直接、向こうでも話をさせてもらって、その時はまだシーズン中だったので、僕自身まだ来年のシーズン前のWBCについて考えることはあまりできなかったですけど、実際にシーズンが終わって、いろいろと考える中で、自分の考えをまとめて連絡させていただいたという感じです」

 -栗山監督の選手愛を感じたことのあるシーンは?

 「あまり感じたことないです(笑)。冗談ですけど、本当に一人一人の選手と対話をする監督だと思うので、一緒にプレーしたことのない選手も数日でお互いを知ることができると思いますし、そういう雰囲気を持っている監督だと思うので。集まる選手は何の不安もなくプレーできるんじゃないかなと思います」

 -大谷選手が求める参加の決意とは。

 「勝つことだけを考えて、それ以外はなんでもいいかなと思うので。その中の1つの戦力として必要だと言ってもらったことにすごくうれしさを感じていますし、それに応えられるように、個人的には日本でプレーするのはすごく久々なので、それもひとつ楽しみではあります」

 -二刀流は?起用については?

 「できることをやりたいと思っているので。選手は使われる立場ですし。自分で他の選手の起用法にタッチできるわけではないですし。自分にできることを精いっぱいやりたいなと思います」

 -アメリカの本気度をどう感じる?

 「他の国もアメリカに限らず素晴らしい選手が、トップのトップが集まっている印象を受けるので、難しい戦いになるのは分かりきっていると思いますけど、精いっぱい日本の野球で頑張っていきたいと思っています。(エンゼルスで同僚の)トラウト選手に関しては誰しもが認めるトッププレーヤーだと思うので、シーズン中から少しずつ話もしていましたけど、個人的にあんなにすごい選手が集まると正直思っていなかった。一野球ファンとしては、見るだけで価値があるんじゃないと思うメンバーだと思います」

 -勝ちたい理由。

 「僕自身が一番野球を楽しい時期にそういうプレーを見せてもらって、そういう試合を見せてもらって、いつか自分がここでプレーできたら面白いだろうなと1つの夢として持っていたので。それはお話をいただいた時点である程度前向きな気持ちでしたし、前回に関してはケガで出られなかったというところもあるので、なおさら今回しっかりと出場したいなという気持ちになったかなと思います」

 -日本の強みは。

 「投打のバランスで見たときに、やっぱり投手力の方がバランス的には上なのかなという印象なので。今NPBに在籍している投手を含めて、素晴らしい投手がたくさんいると思うので、短期決戦は特に投手が重要ですし、そこら辺の投手力が1つかなと思います」

 -ファンに向けて。

 「短期決戦なので数少ない試合ですけど、選手たちも勝つことを考えていますし、ファンの人たちにとっても勝つことが一番見ていて面白いところじゃないかなと思うので、一緒になって戦いたいなと思います」

 (記者取材)

 -宮崎合宿への参加の可能性は?

 「栗山監督からも話があったように、日程的にどのタイミングでメジャーの選手が強化試合に出られるのかどうかははっきりしていないところがあるので、合流の日程に関してはそれによって自分が向こうで実戦をしてからこっちに入った方がより実戦的にできるかなと思えばその方向でいきたいと思いますし、それよりもサインプレーを含めてチームの合流を早くした方がいいなと思えば、早く来ることももちろんあると。それは臨機応変に対応したいなと思っています。宮崎に関しては、フェニックス・リーグで少しお邪魔したことがあるので、多少行ったことのない人よりかは、おいしいお店とかも知っているかもしれないので、行ってみたいかなと思います」

 -決断に際して栗山監督の存在は。

 「本人を目の前に申し訳ないですけど、おそらく誰が監督でも出たいなという気持ちは前向きだったと思うので。そこは変わることはないと思います。ただ、自分のことを知ってくれている監督が指揮を執ってくれるのか、そうでないのかっていうことは選手にとっては大きいところではあるので、決断する容易さ、しやすさというのは栗山監督だったからこそというのはあると思いますし。こうやっていい選手が集まってくれているのは、そこに要因があるんじゃないかなと思います」

 -背番号は16になった。

 「背番号は自分自身にあまり大きなこだわりがないんですけど、前回出られなかったのが一番かなと。それまでずっとジャパンは16番をつけていたので、自分にとって日本代表は16番かなという印象が強いことが一番かなと思います」

 -16にした理由。

 「先輩優先みたいな、野球界あるある。僕は背番号にこだわりはないですし。偉大な先輩にいい番号を付けていただいた感じですかね」

 -ダルビッシュと初めて同じチームになる。

 「個人的にはすごく特別なことじゃないかなと。球団の先輩でもありますし、入れ違いだったのでやる機会はなかったんですけど。僕が一番野球が楽しかった時期に日本を引っ張ってきた投手の1人なので、ずっと見てきましたし。そういう方と一緒にできるというのは自分にとって、チームにとっても素晴らしいことじゃないかなと思います」

 -ダルビッシュと連絡は。

 「連絡は取っています。たぶん僕が向こうに行くタイミングで少し話すんじゃないかなと思っていますけど」

 -1次ラウンドの韓国戦について。

 「素晴らしい選手が多いなという印象。アジアの中でもそうですし、世界的に見てもバッターもピッチャーもどの世代でも素晴らしい選手が多いんじゃないかなと思うので。まだどういう選手がくるのか、僕の中で分かっていないですけど、どの世代でも世界で戦えるトップ選手が出てくる国じゃないかなと思うので、本当に素晴らしい野球をしていると思っています」

 -村上、山本が待っている。

 「NPBを見ても僕の知らないような選手がたくさん出ているので。おそらく代表の選手たちの中にも僕の知らない選手が出てくると思うんですけど。まずはコミュニケーションが第一じゃないかなと思います。僕はダルビッシュさんとやるのも楽しみですけど、勉強したいなという気持ちは二の次で、本当に勝つことだけを考えてやっていきたいと思っていますし。他の選手たちもそういう気持ちを持ってプレーするのがベストだと思うので、実際に大会が終わってみて、ここが勉強になったなということは後に感じることはあると思うんですけど、やっているときに関してはそういうことは抜きにして、本当に対等に頑張りたいなと思っています」

 -コミュニケーションを取る上で考えていることは。

 「とりあえず話すことじゃないですかね。自己紹介からだと思いますけど。年齢も上なのか下なのか分からない選手ももちろんいると思うので、最初は全員敬語から入りたいなと思います」

 -「勝ちたい」を繰り返している。根底にあるものは。

 「15年プレミアで悔しい負け。17年はケガ。野球を始めてから今日まで1位以外を目指したことないので。そういう意味では負けていいと思ったこともないですし。その中で、目標の1つである大会で勝ちたいと思うのは自然な流れかなと思います」

 -調整具合は?

 「調整は例年通り、今のところペースは去年、一昨年と同じような感じではきているので。本当に体調がいいことだけは今のところいい報告かなと思って。このままの流れでいければ、いい状態で臨めるんじゃないかなと思います」

 -チームでの立ち位置や貢献したい思いは。

 「言葉で引っ張っていくようなタイプではもちろんないので、本当にやることだけはしっかりやりたいと思いますし。そういうレベルの選手が集まってくるので、誰かに言われてやるような選手たちではないと思いますし、自分たちの役割を個人個人がしっかりこなしていくことが、まずいいチームになる1つの要因かなと思うので、自分も含めてそういうやるべきことをしっかり個人個人がやっていくことだと思います」

 -楽しみにしていることは?

 「特にないですね。ある意味、試合も楽しみにしていますし。ただ遊ぶ楽しみとは違って、緊張感も含めた、なかなか味わうことのできないそういう試合を大事にしているという意味で、楽しみということはあるかもしれないですけど、遊びの野球とはまた違う。緊張感のある中の楽しみ方が大事かなと思います」

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