近江・山田3Kデビュー 大学代表を斬り斬り舞い 初の守護神も「スムーズに入れた」

 「侍ジャパン壮行試合、大学日本代表4-1高校日本代表」(31日、ZOZOマリンスタジアム)

 18歳以下による野球のU18杯(米国時間9日開幕・米フロリダ州)に出場する高校日本代表が31日、千葉市のZOZOマリンスタジアムで大学日本代表と壮行試合を行い、1-4で敗れた。それでも八回に登板した主将・山田陽翔投手(3年・近江)は1回無安打無失点、3奪三振。守護神を託される本番へ向け、圧巻デモだ。

 これが日本の高校野球界が誇るスターだ。1-4の八回から主将の山田が抑えとしてマウンドに上がる。「クローザーは初めての経験で難しかった」と話したが、3つのアウトをすべて三振で奪う、圧巻の投球だ。

 まずは今秋ドラフト候補の中大・森下から空振り三振を奪いリズムに乗った。続く上武大・進藤の3球目には自己最速にあと1キロと迫る148キロをマーク。四球を与え1死一塁としたものの、リズムを崩すことなく、仙台大・辻本を見逃し三振に仕留めた。最後は今春の東京六大学リーグで首位打者を獲得した明大・宗山を空振り三振。持ち味の直球とキレのあるスライダーで、先輩打者4人を19球で料理した。

 滋賀県勢として初優勝を狙った今夏の甲子園では準決勝で敗退。山田自身は全5試合で登板するなど疲労も蓄積していた。大会終了後は肩肘を完全に休養させ、29日に投球を再開したという。この日の登板も当初、馬淵史郎監督(66)の考えでは見送る予定だったが、志願。30日の立大1、2年生との練習試合では登板しなかったが、ブルペンに入り調整した。

 近江での役割は先発だった中、指揮官はリリーフでの起用を明言していた。山田にとって「野球人生で経験がない」というクローザー。「いつ(肩を)作るのか体に馴染(なじ)んでいないのでタイミングが難しいけど、控えの捕手が投げやすいようにしてくれて自分としてはスムーズに入れた」と“デビュー戦”を納得の表情で振り返った。

 野球の本場・米国で9月9日に開幕を迎えるU18W杯では初優勝を狙う。「もっと主将らしいことができれば良いけど、ポジションがクローザー。良い雰囲気で選手たちを送り出して、のびのびできるような環境を自分が作っていけたら」と山田。主将として、投手陣の大黒柱として、チームを世界一へ導く。

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