日本ハム・清宮 ついに覚醒か 解消された悪癖「手首の返しもなくなった」内田順三氏が“変化”を解説

 日本ハム・清宮幸太郎内野手がプロ5年目にして初の2桁本塁打をマークした。7月は4本塁打を放ち、現在5戦連続打点と好調だ。期待の大砲は、ついに覚醒の時を迎えたのか。デイリースポーツウェブ評論家・内田順三氏が打撃フォームを分析し、技術面での変化を解説した。

  ◇  ◇

 打撃フォームを見ても春先より始動が早くなって、いい形の変化が見える。良くなったのはトップの位置。以前は浅いままの位置から振っていたが、今はバットを後ろの肩(左肩)に早く引いて持って行き、しっかり距離が取れるようになった。その作ったトップの位置から中心軸でしっかり回転できている。まだまだな時もあるけど、以前より無駄な動きが少なくなっているよね。

 悪い癖だった手首の返しもなくなった。高校時代は金属バットだから衝突させれば打球が飛んでいくが、木製では手首が返ってしまえばグラウンダー、ゴロが多くなる。それが今はフォロースルーもしっかりセンターラインに抜けるようになったから打球も上がる。大谷がよく、打席の中で右手で内から出そう、とアドレスしているのを見るがあのイメージだね。こねることがなくなれば逆方向にもホームランが打てるようにもなる。

 評価できるのはここ最近の3本塁打。6日、7日のロッテ戦では左投手(ロメロ、佐藤奨)から9号と10号。かかとに体重がかかることなく、前の壁がしっかりしているから対応できる。9日、ソフトバンク戦の11号は前の打席で死球を受けた後の打席で打った。打てば打つほどインサイド攻めが増えてくる中で、しっかり踏み込んでいい形で打てていた。

 高校からドラフト1位で入団。ルーキーイヤーは日本ハムの2軍コーチをしていた吉岡(雄二)によると、コーチ陣にも「いじるな」という指示が出ていたそう。自分自身で試行錯誤しながら、今年は新庄監督の使って育てる方針の中、清宮自身も何かをつかんだんじゃないかと思う。

 まだ23歳で、大卒1年目と考えると遅咲きというほどでもないし、2桁本塁打は素晴らしい。ただ、今は第一歩というところで、このまま地に足を付けて20本、30本近くまで数字を伸ばしてほしいね。

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