神戸国際大付・スーパー1年生津嘉山 堂々2回5K 公式戦初登板「緊張しなかった」
「高校野球兵庫大会・1回戦、神戸国際大付3-1御影」(26日、ベイコム野球場)
兵庫大会は1回戦3試合が行われ、昨夏甲子園8強の神戸国際大付が御影との接戦を制して2回戦へ進出した。最速148キロのスーパー1年生右腕・津嘉山憲志郎投手が、公式戦初登板で2回を無安打無失点、5奪三振の快投。連覇を狙うチームに頼もしい男が加わった。
堂々と託されたマウンドで力を発揮した。沖縄から海を渡り、迎えた高校野球生活のデビュー戦。津嘉山が圧巻の快投で、初戦突破へと導いた。
「緊張はしなかった。どんな点差でも自分のピッチングをしようと思っていました」。2点リードの八回から公式戦初マウンドを託されたが、全く臆することはなかった。
力強い投球で御影打線をねじ伏せた。八回に2三振を奪うと、イニングをまたいだ九回は相手クリーンアップを3者連続三振に仕留めて試合を締めた。
まだ入学して3カ月ほど。それでも青木尚龍監督(57)は「重い雰囲気を切りたかった。投げれば抑えると計算はできていたし」と重要な場面を託した。
帽子の裏には「今日もチバルヨー!ピンチなんてなんくるないさー」としたためる右腕。中学時代は軟式で146キロ、硬球では148キロを計測し、県内だけでなく、県外の高校からも声がかかった。その中で昨夏の甲子園で戦う神戸国際大付を見て「いいなと思った。沖縄を離れることに迷いはなかったです」と決断。家族の元を離れて、野球に打ち込める環境を最優先した。
今夏はノーシードで頂点を狙う。次戦はシードの須磨翔風戦。津嘉山は「先輩方に連れていってもらう甲子園ではなく、自分が3年生を連れていく夏の大会に」と頼もしく言い切った。
◆津嘉山 憲志郎(つかやま・けんしろう) 2006年7月24日生まれ、15歳。沖縄県沖縄市出身。178センチ、95キロ。右投げ右打ち、投手。幼稚園の頃に美東ドラゴンズで野球を始め、美東中では軟式野球部に所属。最速148キロ。球種は直球、フォーク、スライダー。50メートル6秒3。