ロッテ・中森にも朗希育成法 昨年度ドラ2の高校No.1右腕が今季開花の予感
朗希に続くぞ!ロッテ・中森俊介投手(19)が2年目の今季、2軍で初めてローテ入りし、3試合に登板して1勝、自責点1で防御率0・56。16回で13奪三振と成長の道筋をたどっている。ドラフト2位で入団した1年目はイースタンでの登板はなく体力作りに専念。球団は“金の卵”に佐々木朗のように無理をさせない育成法を施し、2年目の成長へとつなげていく。
明石商2年時には快速球を武器に、甲子園の春夏4強進出に貢献。中森は高校ナンバーワン右腕と称され、ドラフト2位でロッテに入団した。ただ、球団は無理をさせなかった。1年目は佐々木朗と同様の育成プランに則り、下地作りに専念させた。
その成果、2年目を迎えた中森はここまでイースタンで防御率0・56。才能が徐々に開花し始めている。「(昨年)体力面で課題が見つかって、高い出力で長いイニングを投げられるようにとやってきたので、その成果は出てきているのかなと思います」と手応えを明かした。
高校時から佐々木朗と同じく天性の素質で最速151キロをマークしたが、当時はウエートトレをほとんどしていなかった。だからこそ、1年目からの登板や投げ込みには慎重だった。
昨年は上半身と下半身のウエートを1週間に2回ずつ4回を行い肉体強化、投げる体力強化に励んできた。佐々木朗も高校時から160キロを投げる力があっても1年目は快速球に耐えられる体ではなかった。1年目は1度も登板機会がなく、体力強化に励んできた佐々木朗と同じ道をたどっている。
高校時代から球速があった中森も球団内で慎重に育成プログラムが組まれ、1年目は自身で抑えてきた。「出力が上がってもその出力に耐えうる体がないとケガをしてしまう。ウエートと投げることのメリハリをつける練習をしていました」と中森。昨年があって今があると納得する。
寮内で時折、佐々木朗と会うと話をするという。「朗希さんは本当に自分を貫いているというか、やることをしっかり明確に決めて、ビジョンを持っていらっしゃる。先を見据える姿は自分にも刺激になります」と姿勢はお手本になっている。
目標について中森は「2軍でいい結果を出し続ければ、1軍の舞台で戦えるようになるのではないかと思っています。今は自分のピッチングを貫いて、全力で腕を振って投げていきたい」。夢は大きく、将来は佐々木朗と並ぶエースへ。無理せず着実に1歩1歩、前進していく。(デイリースポーツ・水足丈夫)
◆佐々木朗の2年目 2軍では4月2日のイーススタン・ヤクルト戦で公式戦初登板初先発。5試合に登板して1勝0敗、防御率0・45だった。1軍では5月16日の西武戦でプロ初先発。同27日の阪神との交流戦でプロ初勝利を挙げた。11試合に登板して3勝2敗、防御率2・27の数字を残した。
◆中森俊介(なかもり・しゅんすけ)2002年5月29日生まれ、19歳。兵庫県出身。182センチ、90キロ。右投げ左打ち。投手。背番号56。明石商から20年度ドラフト2位でロッテ入団。プロ1年目の昨季は1、2軍ともに公式戦登板なし。




