勇退の星稜・林監督が涙 号泣する選手鼓舞「お前たちは夏がある」今後は「いちファン」

 国学院久我山に敗れベンチ前に整列する星稜・林監督(左)=撮影・山口登
 試合後、林監督(手前)に慰められる星稜・マーガード(撮影・伊藤笙子)
 逆転負けで4強入りを逃した星稜ナイン(撮影・伊藤笙子)
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 「選抜高校野球・準々決勝、国学院久我山4-2星稜」(28日、甲子園球場)

 星稜は4回に幸先良く2点を先制したが、痛恨の逆転負け。終盤の得点機も逃し、4度目の挑戦もかなわず、悲願の4強入りはならなかった。

 先発した武内が4回まで無安打に抑えていたが、2点リードで迎えた五回に右前適時打で1点差。さらに2番手・マーガードが投ゴロ悪送球の間に同点とされ、4番・下川辺には左越え2ランを浴びた。

 今大会をもって退任する林和成監督(46)は「終わったなという、率直に…うん…。ところですかね」とかみ締めるように話した。試合後は選手たちに声をかけた。「それぞれにですが、よく頑張ったと。生徒たちはこれからあるんで、これからだよと」と、涙に暮れるナインを励ました。

 この日は武内からマーガードへの継投。「試合前から、武内は短くて4回、長くて5回。マーガードは長くて5回、短くて3回。継投すると決めていた。武内は被安打1本でしたがコントロール定まっていなかったので、上位に回ってくるのでスイッチした」とタイミングについて説明した。

 今後は、野球から離れる。「いちファンとしてですね。野球を嫌いになったわけではないので」と話し「幸せな野球人生だったなと思う。現役選手にも卒業生にもいい経験をさせてもらいました。この景色は最後かなと(甲子園を)目に焼き付けた」と目に涙を浮かべた。

 佐々木主将、エース・マーガードら選手は監督を思い号泣。「お前たちはまだ夏があるから、何回りも大きくなって戻って来いよと言われた」と、指揮官からの言葉を明かした。

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