【セ・パ順位予想】金本知憲氏 阪神に佐藤輝以外の上積みは 層厚い巨人1位

 25日にプロ野球が開幕し、阪神は京セラドーム大阪でヤクルトと対戦する。ペナントレース開幕を前に、デイリースポーツ評論家が順位を予想。昨季、阪神は12球団最多となる77勝を挙げながらも、勝率差で2位に敗れた。雪辱を果たし、17年ぶりのリーグ優勝はなるか。パ・リーグは若い力が躍動するオリックスが連覇を果たすのか。プロの眼による予想を、とくとご覧あれ。

  ◇  ◇

 昨年と比較して、どこがマイナスか、どういった上積みがあるかというところで、阪神は、投手陣ではスアレスの抜けた穴が非常に大きい。岩崎が八回となった時に、現段階では七回と九回ではっきりと計算できる部分が見えていない。

 抑えにケラーはいるが、計算のできたスアレスと違い、1年目でまだ実力を読み切れない。七回に関しては候補が多く、頭数はそろっているように映るが、現状、飛び抜けた投手がいない。そろっているようでいない、いないようでいる、という表現になるがこれは先発陣にも言える。もちろん、逆に考えればチームの伸びしろにもなりえるが。

 野手陣で期待できるのは佐藤輝だ。強さがあり確かな成長を感じるが、佐藤輝以外に上積みが見当たらない。まずチーム全体を見た時に、決定力のあったサンズが抜けた部分をどう考えるか。シーズン終盤にかけて状態を落とし、プラスマイナスのある選手だったが、昨年も序盤から中盤にかけてチームを支えたことは間違いない。

 大山もレギュラーとしての技術、体力は間違いなくあるが、昨年までと比較して大きく上回る数字を残せるのかどうか。これはマルテにも言えることだが。その中で、開幕2軍となったものの、ルーキーの前川は楽しみな選手だ。いいバッターはまっすぐに対していかに振れるかで、前川にはその強さがある。

 巨人に関しては、坂本や丸など優勝経験の豊富な選手が多く、状態の良い中田も上積みとなり、層の厚さを感じられる。

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