「オープン戦、巨人１－２楽天」（２０日、東京ドーム）

　古巣相手に価値ある一発を放った。オープン戦好調の楽天・和田恋外野手（２６）が持ち前の長打力を発揮し、チームの７連勝とオープン戦初優勝に貢献。１９年７月に巨人からトレードで加入後、出場機会を伸ばせずにいた和製大砲が開幕スタメンへまた一歩近づいた。

　快音が鳴り響いたのは八回だ。「追い込まれていたので、簡単にアウトにならないように」と振り抜いた打球は右翼席に飛び込むオープン戦１号ソロ。巨人在籍時に打ったことがなかった東京ドームでの一発に「気持ちよかったです」と思わず笑みがこぼれた。

　主に一塁と外野を守る和田は「打ち続けないと試合に出られない」と、鈴木大や新外国人と激しいポジション争いを繰り広げている。その中で２月の練習試合から好調を維持しオープン戦ではここまで打率・３８５、１本塁打、６打点とアピールを続けている。

　「レギュラーという言い方は使えないですけど、試合に出たい気持ちは強いので、負けないように頑張りたい」。無口なスラッガーは定位置奪取へ静かに闘志を燃やしている。