京都国際 無念…関係者13人コロナ感染でセンバツ開幕前日に辞退 近江が繰り上げ出場

 「選抜高校野球」(18日開幕、甲子園球場)

 日本高野連は17日、第94回選抜高校野球大会の出場が決まっていた京都国際が、野球部関係者13人の新型コロナウイルス感染を受けて出場を辞退すると発表した。この日、京都国際からの辞退の申し出を大会本部が受理した。近畿地区の補欠1位校だった近江(滋賀)が繰り上げ出場することになり、京都国際の予定だった大会第2日の第2試合で長崎日大と対戦する。大会は18日に開幕し、13日間(準々決勝と準決勝翌日の休養日を含む)に渡って行われる。

 第94回選抜高校野球大会の大会本部は、チーム帯同者に新型コロナウイルス感染者が出ている京都国際の試合参加辞退の申し出を受理した。今大会の出場辞退は初。開幕を目前に無念の結果となった。

 京都国際は14日に実施された大会前のPCR検査を受けた31人中8人が陽性と判定され、そのうち2人がその後に発熱。陰性となった選手について16日に再びPCR検査を実施したところ、新たに5人が陽性となった。

 大会本部は16、17日に緊急対策本部を開き、集団感染であると判断。大会の感染拡大防止ガイドラインでは、集団感染か否かが重要視され、京都国際が辞退していなくても出場を差し止められた可能性もあった。陽性者が出ても、出場可能と判断された3校は個別感染として扱われた。

 2年連続2度目の選出だった京都国際は、昨夏の甲子園でベスト4。今大会も上位候補の一角だった。エース・森下は大会屈指の最速145キロ左腕で、注目を集めていた。なお京都国際の大会出場数はカウントされない。

 朴慶洙校長は大会事務局を通して「今回は本当に残念なことになりましたが、しっかりと治療と回復に専念し、また大好きな野球に打ち込む子供たちを、どうぞ応援してあげてください」と、選手の早期回復を願った。

 ◆過去の甲子園出場辞退 昨夏の選手権大会で、選手らにコロナ感染者が出た宮崎商と東北学院が辞退した。開幕後の辞退は大会史上初。宮崎商は初戦の智弁和歌山戦を2日後に控えていた。東北学院は1回戦勝利後の8月13日に選手1人が発熱。その後、新たな陽性者は確認されず大会本部は参加可能としていたが「出場することで当事者が特定される恐れがある」との理由で学校側が辞退を決定。大会直前での出場辞退は2005年夏の明徳義塾の例がある。開幕2日前の8月4日に部員の喫煙と暴力で辞退。代替チームの高知は出場決定から6日後の同10日に日大三と対戦し初戦敗退した。

 ◆今大会の新型コロナウイルス対策 出場校は大会前および大会中にPCR検査を受ける。大会前には第3日までに初戦を戦う学校が15日、第4日から第6日に出場する学校が16日に結果が判明するように検査。大会中はまず1回戦を勝ち上がった学校が受け、その後は4強に残った学校が受ける。出場校に感染者が出た場合、集団感染でなければ、当該試合の開始予定時間の2時間前までは選手の入れ替えを認め、出場校の大会参加を差し止めない。

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