「練習試合、オリックス４－１２ロッテ」（２２日、ＳＯＫＫＥＮスタジアム）

　ロッテのドラフト１位・松川虎生捕手（１８）＝市和歌山＝が２２日、練習試合・オリックス戦で２安打１打点と活躍した。２００６年の炭谷銀仁朗（西武）以来の高卒新人開幕スタメンマスクも視界に捉える気配だ。

　まだ高校の卒業式を終えてないのに、グラウンドで見せる風格と落ち着き。実戦初の５番に座り、メンタルの強さもみせた。初回の得点圏で遊ゴロ併殺打に倒れたが、三回の打席では本田の変化球を左前へ適時打。一塁上でホッとした表情をみせた。「ネクストプレーが大事。緊張感の中でしっかりアピールしないと１軍に残れない。一瞬、一瞬を大事にしてプレーができている」と充実感に浸った。

　打撃は非凡なものを見せ続ける。前試合のヤクルト戦に続き２試合連続マルチ安打。５試合で１４打数６安打１打点で打率・４２９。井口監督は「開幕スタメン争いの一人？もちろん、そうです」と即答した。

　守っても二木、本前らを好守でもり立て、ゲームメーク。これまでもローテ入りが決定的な佐々木朗、小島ともバッテリーを組んだが指揮官は「これからもローテ投手が投げるので相性だったり、いろいろ見ながらやっていきたい」。今後も主力投手のボールを受けさせ、特長をつかませる方針を示唆した。非凡な高卒ルーキーが開幕戦スタートからグラウンドに立つ可能性は十分ある。

　◆主な高卒新人野手の開幕スタメン　捕手では過去２人で、大映・谷本稔（八幡浜）が１９５５年３月２７日・東映戦で７番・捕手で２打数無安打。西武・炭谷銀仁朗（平安）が０６年３月２５日・オリックス戦に８番・捕手で出場し４打数１安打。近年の野手では日本ハム・大谷翔平（花巻東）が１３年３月２９日・西武戦に８番・右翼で４打数２安打１打点、ロッテ・藤原恭大（大阪桐蔭）が１９年３月２９日・楽天戦で１番・中堅で４打数１安打。