広陵の“ボンズ”真鍋 同世代に負けたくない 長距離砲のプライド「日本一を取る」

 センバツで豪快な打撃を披露すべく気合を入れる広陵・真鍋(撮影・立川洋一郎)
 センバツ大会の出場決定の報告を受け激励される広陵ナイン
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 「選抜高校野球・選考委員会」(28日、大阪市内)

 第94回選抜高校野球大会(3月18日から13日間、甲子園球場)の出場32校を決める選考委員会が28日、リモートで開催された。

 3年ぶり25度目の出場を決めた広島・広陵で注目を集めるのが1年生ながら4番に座る真鍋慧内野手。メジャー歴代最多762本塁打を放ったボンズ氏にちなみ、「ボンズ」の愛称で親しまれる左のスラッガーは日本一を目標に掲げた。

 届いた吉報に気を引き締めた。「やっとスタートラインに立てた感じがします。チャンスで(走者を)かえせるようにやっていきたい」と主軸としての自覚を強めた。花巻東・佐々木や九州国際大付・佐倉ら1年生の長距離砲がひしめく今大会。「(彼らは)ホームランをたくさん打つ。そこは絶対負けたくない」と対抗心を燃やした。

 189センチ、92キロの恵まれた体格から放つ長打が何より魅力。昨年11月の明治神宮大会では準決勝・花巻東戦で高校通算10本目のアーチを記録。右翼ポール際に弾丸ライナーの3ランを突き刺し、素質の片りんを存分に見せつけた。神宮大会は3試合で15打数8安打5打点。全国に、その名をとどろかせた。

 冬場はウエートトレーニングに加えて、食事面にも気を使い、“増量計画”を実行。打撃では逆方向への意識を徹底して、大会への準備を整えている。中井哲之監督は「飛ばすことに関しては僕が見てきた選手の中でも何本かの指に入る」と能力の高さを語った。

 初めて足を踏み入れる聖地の舞台で「絶対日本一を取る」と宣言した真鍋。名門の看板を背負う「ボンズ」が大舞台を席巻する。

 ◇真鍋慧(まなべ・けいた)2005年6月17日生まれ、広島市安芸区出身。16歳。右投げ左打ち。内野手。189センチ、92キロ。みどり坂小1年時に瀬野ソフトボールクラブでソフトボールを始め、瀬野川東中では安芸リトルシニアに所属。広陵では1年夏からベンチ入り。高校通算10本塁打。50メートル6秒3、遠投105メートル。

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