漫画が現実に!甲子園で再現されたドカベンプレー 水島新司氏が球界に与えた多大な影響

 済々黌・西は遊直に倒れる
西の遊直を捕球し、一塁へ送球。飛び出した一走は併殺となった
併殺の成立前に三走が本塁を駆け抜け、鳴門のアピールなく得点
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 「ドカベン」などの野球漫画で知られる漫画家の水島新司氏が10日、肺炎のため東京都内の病院で死去したことが17日、分かった。82歳。新潟市出身。半世紀以上にわたり漫画を通して野球界に多大な影響を与え、高校野球ではドカベンのワンシーンが甲子園で現実に起こるなど、球界の発展に大きく貢献した。

 「ドカベン」で描かれた知る人ぞ知るプレーが再現されたのは、2012年夏の甲子園2回戦・鳴門(徳島)戦。済々黌(熊本)が1点リードでの七回1死一、三塁の攻撃だった。

 打者の西は遊直に倒れ、飛び出した一走は緩やかな送球で併殺。しかし三走が、3アウトになる前に本塁を踏んでいたため、生還が認められた。三走は帰塁しておらず、鳴門が三塁に送球してアウトをアピールすれば得点は無効だったが、そのままベンチへ引き揚げたため、アピール権が消えてスコアボードに「1」が刻まれた。

 実際に描かれたのは、山田太郎率いる明訓と、ライバルの不知火擁する白新との一戦。明訓の延長十回表1死満塁の攻撃で、5番・微笑が試みたスクイズは、投前の小飛球となり不知火が好捕した。

 飛び出した一走・山田も刺されたが、一走がアウトになる前に三走・岩鬼がそのままホームイン。白新ナインは一走が刺され、第3アウトが宣告された時点で全員ベンチに引き揚げたため、明訓に1点が認められ、これが決勝点となっていた。

 済々黌の池田監督は、これを読み実戦で生かそうと、前年秋から繰り返し練習させていたという。

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