花巻東・麟太郎、壮絶49号 惜敗にもインパクト!死球もん絶後に奮起 3安打5打点

 8回、右越え3ランを放ち、ほえる花巻東・佐々木麟太郎(撮影・伊藤笙子)
 痛みに苦もんの表情の佐々木麟太郎
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 「明治神宮大会・高校の部準決勝、広陵10-9花巻東」(23日、神宮球場)

 高校の部は準決勝2試合が行われ、広陵と大阪桐蔭が決勝に進出した。花巻東は広陵に敗れたが、佐々木洋監督(46)の長男・麟太郎内野手(1年)が死球でもん絶後に奮起。高校通算49号を含む3安打5打点を記録した。今大会3試合で打率・600、2本塁打、9打点。出場が決定的な来春センバツへ期待が膨らむ活躍を見せた。大学の部は準々決勝2試合があり、神奈川大と国学院大が準決勝に駒を進めた。

 壮絶な打撃戦に屈して涙をのんだが、怪物は初の全国舞台で確かな爪痕を残した。4点を追う八回に1点を返し、なおも2死一、二塁で打席には麟太郎。「ここで俺が打って、さらに流れを持ってくるんだという気持ちで打席に入った」と集中力を研ぎ澄ました。

 外角高めの128キロに腕を伸ばし、力いっぱい引っ張った。打球は高々と舞い上がり、右翼席へ着弾する高校通算49号。一時同点となる3ランに「気持ちでスタンドまで運ぶことができて」と右拳を突き上げながらダイヤモンドを一周した。

 アクシデントをものともせず、逆に闘志をたぎらせた。三回の第2打席。すねの疲労骨折を抱える左足の甲付近に死球を受けた。しばらく起き上がれないほどの痛み。臨時代走も出されたが、「チームが勝つために自分が出なきゃいけないと思っていた」とグラウンドへと戻ってきた。

 原動力は明確だ。9×9の合計81マスある中心部に強い夢を据え、その周囲に実現のための要素を書き込む“目標達成シート”。大谷(現エンゼルス)ら歴代OBも実践してきた、花巻東の伝統だ。麟太郎はその真ん中に「チームのために命をささげてプレーする」と迷わず書き込んだ。

 この日は死球以降に3打席連続安打を放って5打点。今大会は2発を含む10打数6安打で、大会記録にあと1と迫る9打点を稼いだ。「3番として責任を果たせたというのは一番の大きな収穫」と胸を張る。来春センバツ出場も決定的。聖地での規格外なパフォーマンスにも期待が膨らむ。

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