天敵則本 オリックスの前に仁王立ち 気迫の118球で楽天CS王手

 「オリックス2-5楽天」(20日、京セラドーム大阪)

 新人左腕の悔しさをかみしめる姿が、楽天のエース・則本昂大投手(30)の発奮材料となった。「何とかやり返したいなという気持ちもあった」。8回6安打2失点で11勝目。気迫の118球で逆転勝利を呼び込んだ。

 21日、チームは試合がないが、ソフトバンクが日本ハムに敗れればCS進出が決まる。

 「ホークスも下から追いかけてきている。今日勝ってもう一回やり直す」。V逸が決まった翌日の登板でも気合はみなぎっていた。その強い気持ちは球速にも表れる。六回の杉本に対しての初球で自己最速の158キロをマーク。五回の被弾を反省しつつも「とにかく勝てて良かった」と胸をなで下ろした。

 前日には後輩の早川が五回途中5失点でKOされていた。「すごく悔しそうだった」と則本昂。そんな左腕の借りも返す熱投を見せ、石井監督も「想像通りの結果を出してくれた」とうなずいた。

 3年ぶりの規定投球回到達までは残り1回と1/3。完全復活を遂げた則本昂がチームをけん引している。

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