「秋季高校野球大阪大会・５回戦、大阪桐蔭８－１大商大堺」（２６日、大阪シティ信用金庫スタジアム）

　今夏の甲子園大会に出場した大阪桐蔭が、１２安打８得点の猛攻で大商大堺に快勝し８強入りを決めた。

　初回から長打を重ねて先行すると、３－１で迎えた五回１死で、３番・松尾汐音捕手（２年）がインコース寄りの直球を捉え、高校通算１５号となる豪快なソロを左翼スタンドに放り込んだ。

　松尾はチーム事情により昨秋に遊撃手から捕手に転向したが、３年生が主体だった旧チームから正捕手として経験を積んできた。守備面は「経験が浅いのでリード面はまだまだ課題がある」と自己分析するが、打撃面は「あまり狙い球はしぼりすぎず、来た球に対応して打っている。インコースも割と得意です」と自信をのぞかせる。レギュラーで出場した今夏の甲子園でも、２回戦・近江戦でバックスクリーン弾を放つなどパンチ力を見せつけた。西谷浩一監督は「一番経験しているので松尾にはチームを引っ張ってもらわないと困る」と期待を寄せた。

　投げては、前日の４回戦でも好救援した１年生左腕・前田悠伍投手が９回を４安打無失点、７奪三振で高校初完投。指揮官も「まだ１年生ですけど、ただ投げるだけじゃなくピッチングができる子だと思う」と評価した。