プロ野球の日本ハムが３１日、公式ウェブサイトで、所属していた中田翔が日本ハムでの暴力行為の問題について謝罪や会見をしないまま、無償トレード先の巨人の選手として会見を開いたことなどを謝罪した。

　球団の川村浩二社長の名前で、「ファンの皆様へ」のタイトルで文章がアップされた。冒頭で「この度は、チーム成績も低迷する中、シーズン中にもかかわらず、チーム内の暴力問題ならびに球団公式ツイッター公開動画の問題で、皆様にご不快な思いやご心配をお掛けしまして、誠に申し訳ありません。今回の一連の件に関して、皆様からの数多くのご意見を頂戴し、真摯に受け止めております」と謝罪した。

　その上で、中田の問題については、「皆様に対して『ファイターズの中田翔』としての声を発する機会を設けぬままの退団となってしまい、皆様を失望させてしまったことを、深くお詫び申し上げます」とした。

　「トレード時の一般的な慣行」として、移籍前の会見を控えていたというが、今回は日本ハムの選手としては出場停止処分を科していたという特別な事情があった。このことを踏まえ「退団により当該処分を解除する手続きとなる以上、退団前に皆様への謝罪・説明の機会を設けるべきでした」と反省した。

　また球団公式ツイッターで今年４月１１日に公開した円陣動画に、差別的な発言が記録されていた問題にも「心よりお詫び申し上げます」とした。「差別的発言は、どのような状況、どのような間柄であっても、決して許されるものではありません」とし、当該動画が公開されてしまったことにも「円陣内の個別発言について確認が至らないまま球団公式ツイッターでそのシーンを公開したことは、当球団の管理体制が不十分でした」と反省。今後は監督、コーチ、選手、職員ら、すべてのチーム関係者にコンプライアンス研修等を実施し、管理体制も強化することで、再発を防ぐとした。