巨人 5番・中田は「他球団に脅威の存在」も「OBとしても複雑」評論家の視点

 日本ハムから巨人に無償トレードで加入した中田翔内野手。プロ野球界を驚かせた電撃ニュースは20日に発表されたが、いまなおファンの動揺はおさまらず、批判的な意見も少なくない。

 中田は同僚選手への暴力行為により、11日に日本ハムから1、2軍全ての試合への出場停止処分を受けていた。だが、巨人への移籍が発表されると、21日には出場選手登録され、同日のDeNA戦に代打で出場した。巨人OBでデイリースポーツ評論家・関本四十四氏は「あまりの急展開に驚いたし、多くのファンがまだ戸惑っている。中田本人だってそうなんじゃないか」と話す。

 中田は「愚かな行為だった」と猛省し、引退も覚悟していたという。巨人はトレードの打診に「ひとりの選手を救わないといけない」と、獲得に至った経緯を説明している。関本氏は「巨人だって、引き受けたら批判されるのは十分に分かっているはず。野球選手はグラウンドで結果を出すしかないという考えもあるのは分かるが、しばらくファームに置いておいたほうが良かっただろう。中田はスター選手で、日本ハムにも多くのファンがいたはず。十分な謹慎期間も会見もさせずに放出した日本ハムは、巨人に大きな貸しを作ったと思う」と、日本ハムの対応にも首をひねった。

 リーグ3連覇、日本一を狙う巨人の戦力面を考えれば大きなプラスになることは間違いない。中田は22日のDeNA戦で七回に1点差に詰め寄る特大2ラン。関本氏は試合の流れを変えられる貴重な選手として、「やっぱり昨日のホームランを見ても、他球団にとってはかなり脅威な存在にはなる。岡本の後ろを打つ5番に入れば、打線の厚みは違う。広い札幌ドームから東京ドームの出場が増えれば、一発はかなり期待できる。他球団も交流戦のデータがあるとはいえ、大至急研究するだろうから、打率はそこそこに落ち着くとは思う」とした。

 2年連続完敗した日本シリーズの雪辱を願う一方で、複雑な感情もあるという。関本氏は「生え抜きの野手で坂本、岡本がいて良かったなと思うよ。丸、梶谷、中島もいて助っ人に中田も含めて、ほとんどが他球団から来た選手。松原を筆頭に野手では若手も出てきていただけに、そういう点でもOBとしても複雑な心境だな」と語った。

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