智弁和歌山3度目のV、中谷仁監督“智弁対決”は「夢のような時間でした」
「全国高校野球選手権・決勝、智弁和歌山9-2智弁学園」(29日、甲子園球場)
智弁和歌山が“智弁対決”を制し、夏は21年ぶり3度目、春夏通算4度目の優勝を飾った。
中谷仁監督は「選手たちは苦しい、甲子園を目指せない去年を経て精進努力した結果です。うれしいです」と優勝監督インタビューで笑顔を見せた。
初回の強攻策による先制攻撃が大きかった。1番宮坂、2番大仲の長短打などで1死一、三塁とし、4番徳丸が先制犠飛。さらに渡部、高嶋の適時打など3連打を重ね一挙4点を奪った。
「強力打線の智弁学園さんなので1点ずつよりも得点をとらないと」と振り返る。大量点狙いの強攻策がはまっての先制攻撃となった。
先発は今大会0回1/3しか投げていない伊藤。三回まで2失点に抑え、四回に安打と四球で無死一、二塁のピンチを招くと、2番手・中西にスイッチした。前日の近江戦で完投した右腕は、犠打で1死二、三塁とされたが、後続を連続三振に切る好リリーフ。反撃の芽を摘んだことが試合の流れを大きく左右した。
中谷監督は伊藤については「県予選の決勝でも素晴らしいピッチング。信頼を置けるピッチャー。大舞台に強いので信頼して出しました」と起用理由を説明。中西に関しては「朝、中西に聞いたら先発でもいけると話していたので、エースでいきました」と明かした。
ユニホームの見分けがほとんどつかない智弁対決。両校の対戦は甲子園では19年ぶり2度目。当時7-3で勝利した智弁和歌山の2連勝となった。近畿大会を含めると、公式戦対戦成績は智弁和歌山の3勝2敗となった。
中谷監督は「ここで決勝戦を行えるのは夢のような時間でした」と振り返った。