「オリックス３－１０西武」（２２日、京セラドーム大阪）

　初回無死満塁。西武・中村は舌なめずりして初球の甘いチェンジアップを打ち砕いた。先制の１０号グランドスラム。自身のプロ野球記録を更新する通算２２本目の満塁本塁打で、負の流れを断ち切った。

　「３連打で満塁だったので、何でもいいので前に飛ばそうと思った」

　前日の零封負けで自力Ｖの可能性が消滅。それでもこの日は試合開始から外崎、源田、森が快音を連ね、４番が左翼席に運んだ。中村の「初回４番打者の満塁本塁打」は２００９年４月３０日のソフトバンク戦以来２度目。パ・リーグでは初の「おかわり」だ。

　自身２年ぶり１３度目のシーズン２桁本塁打に到達。三塁打が出ればサイクル安打達成だった六回は一飛に倒れたものの「頭の中にあったぐらい。あまり気にしていない」。七回の守備から平沼と交代した。

　“満塁男”の活躍で引き分けを挟んだ連敗を３で止めた。「もっと勝てるように頑張ります」。４番のバットで勝利もおかわりする。