「阪神０－１巨人」（１１日、甲子園球場）

　巨人は価値ある１勝をもぎ取った。１勝１敗で迎えた３戦目は１－０で接戦を制し、首位・阪神に１・５ゲーム差と再び肉薄。原監督は「今日のゲームを取ることができたというのが、一番大きなことだと思います」と満足そうにうなずいた。

　梶谷が１０日・阪神戦で右手甲付近への死球で骨折して離脱。緊急事態の中、総力を結集して戦い、八回に均衡を破った。梶谷の代わりに６番に入った先頭の亀井が右越え二塁打を放つと、続く北村が初球で送りバント成功。１死三塁で大城が２球で追い込まれた後、３球目をしぶとく左前に運んだ。

　指揮官はノーステップ打法で決勝打を放った大城について「（エンゼルスの）大谷君のまねをしたそうです（笑）」と上機嫌。この一打で天敵・西勇に今季初めて土をつけた。「両投手ともね、素晴らしいピッチングで、なかなか隙がない状態で１点を何とか取ることができた。それを守ったということですね」と選手をたたえた。

　今後のペナントの行方を左右する首位・阪神との直接対決３連戦。カード初戦は３点を追う七回無死二、三塁の攻撃中に降雨コールドで敗れる悔しいスタートだったが、逆襲して２連勝。対阪神戦を８勝７敗とし、今季初めて勝ちが先行した。

　「初戦、敗れながらも（残りの２戦を）取れたというのは非常に大きい。まだまだ、これからね、熱い戦いが続きます」と原監督。勢いに乗り、首位の座を奪い取る。