オリックス・張奕が2軍落ちから覚醒 最速156キロに「急に球速も上がったし」

 「オリックス3-3西武」(26日、京セラドーム大阪)

 オリックスは引き分けに終わったが、大きな収穫も得た。同点の八回に登板した張奕投手だ。先頭の山川にいきなり二塁打を許したものの、動じることはなかった。MAX156キロの直球で押す投球。呉念庭をフォークで三邪飛。スパンジェンバーグ、代打・高木を連続三振でピンチを脱出。2試合連続のホールドを記録した。

 「ただ、全力でいっただけです。(先頭の二塁打も)あんまり気にしなかったです。次の打者を打ち取ればいいと思った」

 呉念庭は台湾対決となった。

 「ねんてぃんさんにはありがとうございますって感じです。浮いたフォークで、(危ない球だった)あれはデカいです」

 23日・日本ハム戦で再昇格すると、2点リードの七回に登板し、三者凡退に打ち取りプロ初ホールド。この試合も無失点で切り抜けた。

 「ただ、ど真ん中を狙って投げています。捕手の構えを見て投げているので、低くいっているのかもしれません。先発はこんなに全力投球できない。1イニング全力なんで。こっちの方が気持ちが楽。合っているのかなと思います」

 今季初登板初先発となった5月27日のDeNA戦では、三回もたず7失点KO、即2軍落ちとなった。防御率27・00という現実に自信をなくしたという。

 「ファームに落ちたときにメンタル的に全部やられた。投げるのが怖くなった。ファームのコーチ、スタッフと相談して1イニングで力を出し切る。自信を取り戻すための練習と思ってリリーフをやらせてもらった。まさかこうなるとは思わなかった。急に球速も上がったし。自分でもビックリしました。こんな速い球を投げられるなんて」

 どん底からはい上がった右腕は一気に、1軍のブルペン陣に食い込むまでに成長した。

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