侍ジャパン 稲葉監督らしい選出 スペシャリストより夏場の疲労度考慮

 東京五輪に参加する男子野球日本代表「侍ジャパン」代表内定24選手が16日、都内ホテルで発表された。会見には稲葉篤紀監督、山中正竹強化本部長が出席した。

  ◇  ◇

 今回の24人を見ての率直な思いは不確定要素が多い…ということ。ただ半面、国際大会を経験した稲葉監督らしい選出とも思えた。

 コロナ禍による1年延期は、野球の勢力図を変えるに十分な時間だ。優勝した一昨年のプレミア12メンバーを中心にするか、現状で調子のいい選手を中心にするか。どちらにもリスクは存在する。

 プレミアメンバーには不調、故障明け、コロナ陽性判定からの復帰といった選手がいる。一方で好調な新顔の選手ばかりを集めても「結束力」は欠ける可能性がある。

 結果、稲葉監督が重要視したのは“熱量”だろう。会見でも「ジャパンに対する熱い思いを持った選手の集まり。すごく結束力を感じている」と話した。新戦力を加えつつも、当落線上の選考はプレミア組が優先された。

 予選とメンバーを大幅に入れ替え、メダルを逃した北京五輪などの経験が導き出した答え。経験ある選手の調整に信頼を置いて結束力を上げる道を選んだ。一種の賭けだが、そこに覚悟があるならばベストな選択となるかもしれない。

 プレミアの28人から24人と選手数が減り、夏場の大会による選手の疲労も考慮。スペシャリストと呼べる選手ではなく主力クラスを集め、さまざまな組み合わせでも戦力を落とさない選出がされているのも特徴的だ。

 ポイントは残り1カ月の調整次第。最強の24人となれるか。すでに金メダルへの戦いは始まっている。(デイリースポーツ侍ジャパン担当・中田康博)

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