「中日１－３巨人」（１日、バンテリンドーム）

　巨人・岡本和は二塁ベースへ到達すると、ベンチに向かって遠慮がちに拳を掲げた。逆転の２点二塁打で勝利を呼び込み、チームを再び単独首位に浮上させた。

　三回２死一、三塁で右翼・梶谷がフライを落球する適時失策を犯して先制を許した。打線は五回まで松葉に３安打無得点という苦しい展開だった。

　嫌な流れを主砲のバットが断ち切った。１点を追う六回無死一、二塁。外寄りの球を右中間へはじき返し、２点二塁打で試合をひっくり返した。

　値千金の決勝打を「追い込まれていたので最低限、進塁打の意識でコンパクトにいきました」と振り返った。適時打は４試合ぶりで「もっと打てるように頑張ります」と満足感はみじんもなかった。

　原監督は「やっぱりクリーンアップが打つとね」と４番の働きを称賛。逆転勝利に上機嫌で、センバツで優勝した母校・東海大相模に「あやかったよ」と笑いを誘った。打つべき選手が打ち、今季初黒星を喫した前夜のリベンジを果たした。