東海大相模・石田 15K完封 26イニング無失点 頂点へ「勝たないと意味ない」

 「選抜高校野球・準決勝、東海大相模2-0天理」(31日、甲子園球場)

 準決勝2試合が行われ、東海大相模(神奈川)が10年ぶり5度目の決勝進出を決めた。石田隼都投手(3年)が2戦連続完封し、2011年以来3度目の優勝に王手をかけた。明豊(大分)は中京大中京を破って、春夏通じて初の決勝進出。大分県勢としても、春では1967年に優勝した津久見以来54年ぶり2度目となった。1日の決勝は午後0時30分プレーボール予定。

 九回2死。最後の打者から15個目の三振を奪うと、石田は後ろを振り返って力強く左拳を握った。今大会初先発で完封した準々決勝・福岡大大濠戦から中1日ながら直球、変化球ともにキレ味抜群。「しっかり投げ切れた」とスコアボードに9つのゼロを並べた。

 剛柔を巧みに使い分けた。序盤は右打者に直球で内角を突き、終盤にかけて外角のチェンジアップとの緩急でほんろう。中学1年で最初に覚えた宝刀を“切り札”に残し、三振の山を築いた。ここまで4試合で26イニングを投げて無失点で43奪三振。驚異的な数字でマウンドに君臨する。

 準々決勝では1つ与えた四球も、この日はゼロ。昨秋の関東大会準々決勝・東海大甲府戦は、1点リードの九回に先頭への四球をきっかけに逆転サヨナラ負けを喫した。「最後の詰めの甘さというのを感じた」と振り返る敗戦から成長を見せる無四球完封だった。

 細身ながら、下半身がたくましくなった。年末年始に栃木へ帰省すると、毎年恒例で祖母・文子さんらが餅をふるまってくれる。寮にも余った分を持ち帰るようになった。「食トレの意識もあって積極的に食べているんじゃないかな」と母・友紀子さん(45)。家族の応援が力の源だ。

 頂点まであと1勝と近づいてなお、エースは気を引き締める。「勝たないと意味がない」とキッパリ。「1週間500球」の球数制限まで192球と余裕もある。「しっかり投げられると思います」。“ミスターゼロ”が2011年以来3度目の優勝へ導く。

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