東海大相模・求が快投「自信に」 先発4回を2安打無失点 阪神・平野2軍コーチの甥
「選抜高校野球・2回戦、鳥取城北-東海大相模」(26日、甲子園球場)
阪神・平野恵一2軍打撃コーチの甥で、公式戦初登板となった求(もとめ)航太郎投手(2年)が、4回を投げて2安打無失点の快投。堂々のデビュー戦登板で1点リードを守り、エースの石田隼都投手(3年)にバトンを譲った。
「自分のピッチングができたことが自信になりました。甲子園の思いというのを大事にして投げました」
初回、いきなり四球と安打で1死一、二塁のピンチを招いたが、4番の太田英之介外野手(3年)を捕邪飛に打ち取ると、続く徳山太一外野手(3年)を中飛に抑えて脱した。
最速139キロの直球を軸に、100キロ台のカーブ、スライダー、フォークなど多彩な変化球で緩急を使った。
求は昨秋の公式戦登板はなく、このセンバツ大会でベンチ登録だった。1回戦の東海大甲府戦でも門馬敬治監督は、昨秋の県大会でもメンバー外だった石川永稀投手(3年)を起用。2戦連続の奇襲が成功した形で、五回までリードを奪っている。
甲子園がデビュー戦となった求は、阪神の平野恵一2軍打撃コーチの実姉の子供で、甥にあたる2年生右腕だ。鹿児島県・奄美大島出身で小学校卒業後、平野コーチの父で、祖父の平野晃二さんの指導を受けるために神奈川に移住。川崎中央リトルシニアでは15歳以下の日本代表にも選出された。
幼少期から、当時現役だった平野2軍コーチに影響を受け、鍛錬を積んできた。小さいころに野球を教えてもらったことは、今でも思い出だという。
180センチ、83キロ。遠投95メートル、50メートル走は6・5秒と身体能力も高く、将来有望な2年生は「叔父には、絶対にこのまま優勝するよと伝えたいです」と、さらなる活躍を約束した。