ドラフト候補の北海・木村、熱投146球目で涙 サヨナラ負けに「力不足」

 10回、サヨナラ負けを喫し、整列に向かう北海・木村(中央)=撮影・北村雅宏
 1回、能登原を空振り三振に仕留めた北海・木村(撮影・北村雅宏)
先発した北海・木村大成=甲子園球場(撮影・吉澤敬太)
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 「選抜高校野球・1回戦、神戸国際大付3-2北海」(19日、甲子園球場)

 最後に力尽きた。ドラフト候補の北海・木村大成投手(3年)が延長十回裏1死満塁のピンチで投じた、146球目。はじき返された打球は二遊間を抜け、万事休す。サヨナラ負けに中堅の方を見つめたまま、片膝を着いた。

 「力不足です」と涙を流したが、責められないほどの力投だ。直球は自己最速タイの145キロを計測し、9回1/3を3失点8奪三振。今大会から1人の投手が1週間500球以内の投球制限がある中、平川敦監督にも「代える理由はあそこまでいったらない」と試合を託された。

 視察した阪神・葛西スカウトも「真っすぐとスライダーの両方ともよかった」と評価した。初聖地に「平常心で投げることができなかった」と唇をかんだ左腕。悔しさを糧に、夏での帰還を目指す。

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