巨人 激化する二塁手争い「広岡は再現性をいかに高められるか」内田順三氏の視点

 巨人がヤクルトから広岡大志内野手(23)をトレードで獲得した。交換要員は2年連続2桁勝利の実績がある田口麗斗投手(25)。巨人サイド、原監督の狙いについて、デイリースポーツ・ウェブ評論家の内田順三氏は「発展途上の広岡を入れて、チームの競争意識を高めたいのだろう。コマはたくさんいたほうがいい」と語った。

 同一リーグ間のトレードは珍しく、巨人とヤクルトでは44年ぶり。内田氏は「キャンプが終わった後で、サインプレーもやり直さなければいけない。今までにはあまりないケースだが、球界を活性化しようとしている原監督らしい」とも付け加えた。

 広岡の加入により、巨人の正二塁手争いは激化。不動のショートである坂本勇人内野手の後継候補のバリエーションも増した。実際、原監督も「うちにはいないタイプですよ。右の大型選手というのは勇人(坂本)の次がなかなか出てきていない。北村もいるけれど、将来的なことを考えて中心選手に必ずなってくれるだろうと」と説明している。

 広岡は19年には10本塁打をマークした長距離砲で、遊撃も守れる。19年まで巨人コーチを務めていた内田氏もファームで実際に広岡がプレーする姿を目にしており、「ヤクルトはかなり期待していた選手。トレードで出したくなかったはずだが、のどから手を出してもほしかった左投手で、思い切って決断したのだと思う」とした。そして、広岡の魅力と課題について「体は大きいが柔らかさもあり、スイングもしっかりしている。肩も強い。伸び悩んでいた面もあったとは思うが、環境の変化やひとつのアドバイスで才能が花開く可能性は十分にある。器用なタイプではないので、スイングの再現性をいかに高められるかだと思う」と語った。

 現在、巨人は吉川、若林、北村、広岡が正二塁手の座を争っている状況だが、これは32歳となった坂本の後継争いにもリンクする。内田氏は吉川のルーキーイヤーも指導しており、その能力に太鼓判を押す指導者のひとり。「吉川の守備力を考えれば将来的には遊撃も十分にできる。ただ、巨人の次世代選手にはスピード、守備力もある湯浅、パワーのある増田陸もいる。広岡も含めて競争は激しい。全員に言えることだが、他の選手と違う色を出して、いかにインパクトを与えられるか。チャンスは年々減ってくる」と、指摘した。

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