ヤクルト・五十嵐「もう泣いてきちゃった」引退会見は笑顔 サイドスロー挑戦も断念

引退会見するヤクルト・五十嵐亮太(ヤクルト球団提供)
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 ヤクルトの五十嵐亮太投手(41)が15日、東京都内の球団事務所で引退会見を行った。

 澄み切ったような笑顔で登壇すると、五十嵐はヤクルトカラーの鮮やかな花々に出迎えられた。まずは「プロ野球選手になれてよかった、23年間ありがとうございました」とあいさつ。引退決断に至った理由については「今シーズンに入る前から、結果が出なかったら引退すると決めていました」と説明した。

 揺れ動いた気持ちの中で、苦汁の決断をした。「もう泣いてきちゃた。たくさん」と笑顔のみで終わった約30分間の引退会見。そこに至るまでに、何か現役続行の道はないかと模索したことも明かした。

 「ギリギリまで自分の可能性を信じ続けた」と、生まれて初めてサイドスローにも挑戦。「抑えるためなら」と強い覚悟で挑戦し続けたが、8月に入ってから現役引退を決断した。それでも最後には引退試合の可能性にも触れ、「150キロ出して、引退を撤回します」と最後まで笑顔を絶やさなかった。

 五十嵐は1997年度ドラフト2位でヤクルトに入団すると、プロ2年目の99年に1軍初登板。以降は150キロ台中盤のストレートを武器に、ブルペンを支えた。04年には37セーブで最優秀救援投手のタイトルを獲得し、09年オフにはFA権を行使してメジャーに挑戦した。

 13年にソフトバンクへ入団すると、不動のセットアッパーとしてチームの勝利に数多く貢献。19年に古巣・ヤクルトに復帰し、場面を問わない献身的な投球で存在感を示していた。今季は開幕直前に下半身を痛め、現在はイースタンで22試合に登板。防御率5・40と、一度も1軍昇格がなかった。

 プロ初登板からリリーフ一筋だった鉄腕。日米通算905試合に登板するなど、一時代を築いた男が今季限りでユニホームを脱ぐ。

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